水原一平容疑者の弁護費用の出どころは? 「著名かつ重要な事件の報酬はトータルで7500万円ほど」
大谷を“後ろ盾”にして…
先のジャーナリストが続けて、 「訴追に際して当局がリリースした訴状によれば、水原は2021年9月から違法賭博に手を染め、ほどなく多額の損失を抱えるようになったといいます。21年11月から24年1月にかけ、大谷の口座から1600万ドル以上が引き出されており、情報源から提供された賭博履歴のスプレッドシートによれば、その間およそ1万9000件の賭けがなされていたというのです」 1日あたり約25件とは、まさしくギャンブル中毒というほかない。 「1回の賭け金は10ドルから16万ドルの範囲で、平均はおよそ1万2800ドル。この間、水原は1億4200万ドルほど勝ったものの、負けは約1億8300万ドル。つまりトータルで4000万ドル以上マイナスだった計算になります」(同) 現在のレートでおよそ62億円を負け越していたというのだ。 「財布」代わりにしていた口座は18年、渡米後の大谷が水原容疑者を伴ってアリゾナ州の銀行で開設したもので、もっぱら球団からの年俸が振り込まれていたという。一方で水原容疑者は、ギャンブルの勝ち分は自身の口座に入金していたというからあきれるばかりだが、通訳としての報酬は、先だってスポーツ専門局ESPNの取材に「30万~50万ドル」と答えていた通り。いかに破格とはいえ、負け越し額をカバーできるものではない。 「大谷の口座から不正送金した1600万ドルを以てしても埋め合わせられないため、水原は現在も多額の負債を抱えているとみられます。当局の訴状には、水原と賭博業者との間で交わされた携帯電話でのテキストメッセージが記されている。そこでは『知っての通り、俺が払わない心配はないからね』と、大谷という“後ろ盾”をほのめかしながらも、頻繁に負け金の返済を催促されていました」(同)
〈俺は確かに彼から盗んだんだ〉
例えば22年2月下旬、賭博業者から、 〈やあ、いい週末を過ごしたかい。20万ドルだけでも振り込んでもらえないか〉 とのメッセージが届いており、また23年11月には、 〈なぜ電話をくれないんだ。(大谷の住む)ニューポートビーチでオオタニが犬の散歩をしているのが見える。彼に話しかけて、どうすれば君と連絡が取れるか聞いてみようか〉 さらに24年1月、 〈君は、(返済の猶予が)手に負えなくなる状況に俺を追い込んでいる。今日中に連絡がなければ、俺の手に負えなくなる〉 最後のやりとりは3月20日、「ロサンゼルス・タイムズ」紙が騒動をスクープした日に交わされていた。 〈記事を読んだか〉と問うた水原容疑者に業者は〈君はオオタニから盗んではいない。これはおとり捜査だ〉と取りなしたものの、観念した水原容疑者は〈俺は確かに彼から盗んだんだ。もう完全に終わりだ〉と送信していたのだった。