Snow Manの秘密兵器、深澤辰哉 『わたしの宝物』『それスノ』……グループ最年長の覚醒
Snow Man 深澤辰哉が、松本若菜主演のドラマ『わたしの宝物』に出演中だ。本作は10月17日放送の第1話がTVerにて300万再生を突破するなど、今期ドラマの中でも話題作の一つである。“昼顔妻”を描いた『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』や“セックスレス”をテーマにした『あなたがしてくれなくても』(以上、フジテレビ系)を手がけた三竿玲子プロデューサーによる夫婦のタブーを扱ったドラマの第3弾のテーマは、夫以外の男性との子供を夫との子と偽って産んで育てる「托卵(たくらん)」。現役アイドルが携わる作品としてはなかなかに攻めた題材ではある。しかし、本作の中で“救い”をもたらしていたのが深澤演じる冬月稜の存在だ。 【写真】自身の“鉄板モテ伝説”を語る深澤辰哉 深澤は、Snow Manの中でも単独での演技仕事は決して多いほうではない。長らく演技仕事募集中だった「バラエティ班」佐久間大介、向井康二とともに自虐的に「ドラマ班」と名乗っていたほどだ(Snow Manを代表する「真のドラマ班」目黒蓮が監督という細かな設定あり)。しかし、ターニングポイントとなったのは、2024年1月期のドラマ『春になったら』(カンテレ・フジテレビ系)への出演だろう。奈緒演じる椎名瞳の大学時代の友人、岸圭吾役がとにかくハマっていたのだ。いい意味でアイドル的なオーラを感じさせない、実在しそうな絶妙な存在感、密かに想いを寄せている瞳や瞳の婚約者・川上一馬(濱田岳)とのやりとりなど、自然体な演技が効いていた。ストーリーの軸である「結婚する娘と余命宣告された父の3カ月」を温かく見守る一員としての役割を全うしていたのだ。三竿プロデューサーも深澤の起用理由を明かすなかで「(『春になったら』での演技について)とても距離感がいい。出過ぎず、引きすぎず。役の立ち位置をつかむのがとてもお上手」(※1)と評していた。 『わたしの宝物』で深澤演じる冬月もまた、松本若菜演じる神崎美羽の学生時代の友人役。お互いに密かな想いを抱いていた二人が偶然再会し、逃げ場のない辛い夫婦生活を送る美羽に冬月が優しく寄り添うシーンは、とても自然で滲み出る温かさが感じられるものだった。また、二人の想いが重なり一夜をともにする瞬間も丁寧に収められており、その映像美が大きな話題に。1話終盤の怒涛の展開に冬月が作中で今後どのように描かれていくのかまったく想像できなくなってしまったが、難しいテーマに臨む深澤の奮闘をしっかりと見届けていきたい。