AWS導入絶好調、サーバーワークスが見据える次の戦略
2009年からAWSに特化した支援サービスを展開しているサーバーワークス(写真:佐々木仁)
アマゾンのクラウドサービス「アマゾン ウェブ サービス(AWS)」の請求代行や導入・運用支援などを手がけるサーバーワークス(4434)は、DX(デジタルトランスフォーメーション)需要が拡大する中で、従来のAWS専業からグーグルクラウドにも手を広げて、成長を加速する戦略を進めている。「人口減の中でビジネスモデルをITの力で変えていく重要さが増している。今後もクラウド需要はさらに拡大していく」(大石良社長)と、先行投資のリスクを取って新規事業の育成に力を注ぐ考えだ。 同社の2023年2月期第2四半期(2022年3~8月)決算は、売上高が70億7500万円(前年同期比39.0%増)、営業利益が3億3500万円(同8.1%減)と大幅増収の一方、営業減益になった。主力のAWSを中心とした「リセール(請求代行)」サービスは売上高61億3400万円(前年同期比43.3%増)と絶好調だが、前期に参入したグーグルクラウド事業に向けた投資が膨らんでいるためだ。2023年2月期通期の業績についても、同社は増収減益を見込んでいる。 サーバーワークスは、情報システムの構築や運用・保守などを手がけるSI企業の中でも、クラウドに特化したクラウドインテグレーターと呼ばれる業態に属する。技術力などを評価されてAWSのパートナー企業で最上級の「AWSプレミアティア サービスパートナー」に認定されている国内12社の1社として、NTTデータ(9613)や野村総合研究所(4307)といった大手SI企業と名を連ねる。 その中でもクラウド専業の特色を生かして、顧客に全面的なクラウド移行などの「踏み込んだ提案ができる」(大石社長)強みがあり、国内大手企業のAWS移行では大きなシェアを握っている。
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山田 泰弘