ノサカラボ『シャーロック・ホームズ4』山寺宏一×水島裕が阿吽の呼吸で魅せる!
――山寺さんと水島さんは、これまでホームズとワトスンを演じられてきて、その面白さをどんなところに感じていますか? またコンビネーションの深まりを感じますか? 水島 アニメや洋画の吹き替えでもそうなんですけど、本来は1話目からちゃんと役とシンクロしてなきゃいけないんですが、現実的には役に近づくまでにどうしても時間がかかることもあるんですよね。そういう意味でも、1年目と4年目で違うと思います。そして、僕は“山ちゃんシャーロック”を一番近くで聴いているわけで、これは至福の時間ですよ。 山寺 ありがとうございます。大先輩にそのように言っていただけるとは… 水島 何をおっしゃいますやら、“大先輩”じゃないし(笑)! さっきも言いましたが、ゲストさんは大変なんですけど、シャーロックとワトスンというコンビは固定されているので阿吽の呼吸ができてきていると思っています。 山寺 全くその通りです。僕としては、この3人でずっとユニットとしてやってきた「ラフィングライブ」でもコンビを組ませていただいてたんで。だましだまされ……というか、利用したりされたりという関係で……。 水島 いやいや、役の上では、ほぼあなたが僕を利用してたじゃないの(笑)! 山寺 その延長にあるという感覚を勝手に持ってるので「裕さん、こう思ってるかな?」「こんなことするかな?」と思いながら、ずっと一緒にやっているような不思議な感じなんですよね。「ラフィングライブ」の時からふたりで掛け合いをやるのが本当に楽しかったんで。 あれがなかったら「(かしこまった口調で)水島先輩と『シャーロック・ホームズ』をやらせていただけて、ワトスンをやってくださるということで、何卒よろしくお願いいたします!」となったかも……。 水島 なってないもんね(笑)。でも、山ちゃんと野坂さんと3人でやった「ラフィングライブ」の存在はすごく大きな~。 山寺 もちろん、初めての『シャーロック・ホームズ』に緊張する部分もあったけど、「ラフィングライブ」があったから、稽古場でも「またため息ですか?」とか大先輩に突っ込めたりするわけですしね。 水島 すいません! 山寺 本来はね、僕のような後輩な立場でそんなことは…。 水島 いやいや、普段から言ってるし。(笑)。 山寺 この関係がなかったら、シャーロック・ホームズを演じる前に水島裕さんという存在に緊張して役に近づくのに時間がかかったでしょうね。 水島 なんか褒められてるのか、からかわれてるのか……(苦笑)。 ――シリーズ常連の大塚明夫さんに加えて、谷山紀章さん、細谷佳正さんという新しいふたりがゲストとして加わります。 山寺 僕はまず「こういう人とやりたいです」とお願いするんです。今回、新たに加わるおふたりもずっと共演したいと思っていた方たちなので、本当に嬉しいです。 細谷くんとは、他の朗読の企画でご一緒したことがあったけど、谷山くんは初めてなので、どんなお芝居をされるのか? 声の仕事で会ったことはあるんですけど、それもそんなに回数はないのですごく楽しみです。ずっと前から気になってたんですけど、決定的だったのが、飲み屋で意気投合したということですね(笑)。もともとミュージシャンとしても大活躍していて、カリスマ性がありますよね。それでいてすごく勉強熱心なイメージです。 細谷くんは、嘘か本当かわかんないけど、僕の存在が声優になったきっかけだといろんなところで言ってくださっていて。 水島 そうなんだ? 素敵だね。 山寺 そう言われて、嫌な気はしないので、それを真に受けて、やらせていただいています。役者としても大好きで、以前、あるアニメで僕がすごく良い役をいただいたんですけど、ネットで「細谷さんじゃなかったんだ……」と書かれたことがあったんです。僕自身は、自分にピッタリな役だと思ってやったし、評判も良かったんですけど「細谷さんのが見たかった」って(苦笑)。「そんなすごいやつがいるのか? チクショー!」と思って(細谷さんの演技を)見てみたら、本当に素晴らしくて、好きになりました。声もお芝居もすごく魅力的なのでね。あの書き込みを根に持ちつつ……。 水島 僕ね、おふたりともお会いしたことがないんですよ。新鮮です。新鮮な柔道部です(笑)!