失業率は上昇しても、雇用は驚異的な改善に
なお、一部報道では2月の失業率を「悪化」と表現していましたが、このように中身を踏まえると「悪化」という表現は馴染みません。この2月がそうであったように景気が回復すると、上述2. と3. のような統計定義上の失業者が増加することで失業率が上がることがあります。また景気後退局面では2. と3. の失業者が減少することで失業率が下がることもあります。したがって失業率は「悪化・改善」ではなく単に「上昇・低下」と表現するほうが正確に思えます。 (第一生命経済研究所・主任エコノミスト 藤代宏一) ※本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。