会津若松で鳥インフル陽性 住宅地に野鳥死骸 福島県、半径10キロ監視重点区域に
福島県は22日、会津若松市一箕町の住宅地で死んでいた野生コガモ1羽を国立環境研究所で遺伝子検査したところ、鳥インフルエンザの陽性反応が出たと発表した。環境省が致死率の高い高病原性かどうかを調べており、23日にも検査結果が出る。県内で鳥インフルエンザが確認されるのは今年度初めて。環境省はコガモの死骸が発見された場所の半径10キロ圏内を野鳥監視重点区域に指定し、県や市町村が巡視するなど警戒を強めている。 県によると、18日午後に地域住民から県会津地方振興局に「野鳥が死んでいる」との連絡があり、県担当者が2羽の死骸を回収。県の簡易検査では2羽とも陰性だったが、このうち1羽は国立環境研究所の遺伝子検査で陽性が判明した。 監視重点区域は【地図】の通り。会津若松、喜多方、磐梯、猪苗代、会津坂下、湯川、会津美里の7市町村が対象で、県は区域内の野鳥飛来地を中心に2日に1回巡視するなど対策を講じる。県は22日、国の防疫指針に基づき半径3キロ圏内の養鶏場などに注意喚起した。同省が23日にも発表する検査結果で高病原性と認められなかった場合は区域指定が解除される予定。
県は22日、県庁で緊急の庁内連絡会議を開き、最大限の警戒体制を敷く方針を確認した。県民に対し、野鳥の死骸には素手で触らず、同じ場所で多くの野鳥が死んでいた場合は県や市町村に連絡するよう呼びかけている。