「3軍でボールボーイやっていたメンバー」肘手術乗り越えた3人で巨人3連勝ローテ!6日は2リーグ制後1万試合の節目
巨人は4日からのロッテ3連戦(東京D)で山崎伊織投手(25)、堀田賢慎投手(23)、井上温大投手(23)の「肘手術トリオ」が先発する。山崎伊と堀田が右肘のじん帯再建術(トミー・ジョン=TJ=手術)、井上が左肘頭スクリュー挿入術を同時期に行い、支え合いリハビリを経て1軍の舞台をつかんだ。互いの苦労を知る3人が交流戦首位・ロッテを封じる。また、井上が先発する6日は2リーグ制後、巨人の1万試合目。節目の一戦を若手左腕が勝利で飾る。 苦しいリハビリの時間を共有した3人が、好調の交流戦首位・ロッテに立ち向かう。3戦目は井上だ。前回5月30日のソフトバンク戦(東京D)、救援で4回を完全に抑え今季初勝利。今季2度目の先発のチャンスをつかんだ。 しかも、2リーグ制後、1万試合目となる球団にとって節目の舞台だ。G球場での投手練習後、「こうやって3人が並んでローテに入れるのはすごいうれしくて。僕が打たれなければ、そのままずっと(同じローテで)できると思う。なんとか抑えたい」と左腕に力を込めた。 助け合い、そして切磋琢磨(せっさたくま)しながら走ってきた。堀田は20年4月、山崎伊は同6月に右肘TJ手術。井上も21年に左肘を手術。リハビリ期間が重なっており、ボールを握れず苦しんだ日々も知っている。井上は「伊織さんとも話したんですけど、3軍の試合でボールボーイをやっていたメンバーでしたから」と感慨深げに語った。 仲間の存在がより力をくれた。左腕は今季、春季キャンプ2軍スタート。開幕1軍をつかめず救援として昇格も結果は残せなかった。再昇格し、救援でアピールに成功した。「結果はすごい気になるし、特に(19年ドラフト)同期の賢慎には負けたくないという思いだった。伊織さんにも困った時には1番に聞いています」と2人が支えでもあった。 相手は連勝こそ途絶えたものの、1日まで11連勝していた好調ロッテ。「まだローテに入れたという感じではない。ちゃんとここでつかみ取って次の週も投げられるようにしっかり抑えたい」と背番号97。若武者たちがそれぞれに思いをぶつける。(水上 智恵) ◆山崎伊織 プロ入り前の20年6月に右肘TJ手術。22年2月、キャンプ紅白戦でプロ初実戦。同年3月26日の中日戦(東京D)でプロ初登板、4月28日のDeNA戦(横浜)でプロ初勝利。 ◆堀田賢慎 入団直後の20年4月に右肘TJ手術を受け、同年オフに育成契約。21年8月に3軍戦で実戦復帰。22年3月に支配下復帰し、同年3月31日のヤクルト戦(神宮)でプロ初登板初先発初勝利。 ◆井上温大 21年5月に左肘頭スクリュー挿入術。22年は育成で、5月の3軍戦で実戦復帰。7月に支配下復帰。22年7月16日の広島戦(東京D)でプロ初登板。同年9月23日の中日戦(バンテリンD)でプロ初勝利。
報知新聞社