写真：Impress Watch

JR北海道は、車両・運行体系・サービスなど、豪華で上質な旅をトータルプロデュースする新たな観光列車計画「スタートレイン計画」を開始する。2026年春の運行開始を予定している。 【この記事に関する別の画像を見る】 JR北海道では、リゾート列車をはじめ、SLニセコ号、SL冬の湿原号、富良野・美瑛ノロッコ号、くしろ湿原ノロッコ号などの観光列車を運行してきた。これらの車両は老朽化により、すでに廃車となったものがあるほか、今後継続的に運行できる車両が少なくなってきていることから、沿線とともに北海道を活性化する計画としてスタートレイン計画を開始する。 「新たな北海道に出逢い沿線を楽しく元気にする」をコンセプトとした、クルーズトレインとしても運行可能な観光列車「赤い星」編成と「青い星」編成を製作。車両のエクステリア・インテリアは、インダストリアルデザイナーの水戸岡鋭治氏(ドーンデザイン研究所)がデザインする。赤い星は北海道開拓使のシンボル「赤星」、青い星はラベンダーや「青い池」をイメージしている。 車両は、キハ143形一般形気動車を改造し、赤い星をラグジュアリークラス(豪華)、青い星をプレミアムクラス(上質)と、グレード差を設けた2編成(4両編成)を製作する。車両仕様はコンセプトに基づき、水戸岡氏と共同で検討している。車両改造費は約18億円。 今までにない豪華で上質な設備を目指すとともに、展望室に大開口の窓を設けて北海道の自然景観を楽しめるようにする。古い車両を改造して再利用することでSDGsに取り組むほか、木材を多数使用し、一部には北海道産材の使用を検討している。 赤い星では全席をラグジュアリークラスの座席、設備とする。また、個室、セミコンパートメント、ボックス席などの種別や、ラウンジや茶室、展望室などの設置を予定している。定員は100名程度。 青い星では全席をラグジュアリークラスの座席、設備とし、全車に展望室、荷棚、大型荷物置場を設置する。定員は200名程度。 主な運行エリアは、赤い星が釧網線、青い星が富良野線を予定。地域と連携したおもてなしを行なう、北海道を周遊するクルーズトレインとしての活用も検討する。