「パパ見知り」とは?実は成長プロセスの1つ!原因や対策【医師監修】
ママと一緒のときはニコニコご機嫌なのに、パパがあやすと大泣きで拒否……。通称「パパ見知り」と呼ばれる状態にお困りのかたもいらっしゃるのではないでしょうか。全身全霊で暴れる様子に「嫌われてるのかな」「あやし方がうまくないのかな」とショックを受けることもあるかもしれません。 そんなかたも、落ち込まなくて大丈夫。実は「パパ見知り」は、成長のプロセスの一つなのです。赤ちゃんのパパ見知りの時期や原因、対処法はどのようなものがあるのでしょうか。東京医科大学教授で小児科がご専門の山中岳先生監修のもと解説します。
「パパ見知り」とは?原因は
パパ見知りは人見知りの一種。赤ちゃんがパパと接すると泣いたり不安そうな様子を見せたり、パパにあやされるのを嫌がったりすることを表します。医学用語ではありませんが、特にパパに対して人見知りをする様子を表す言葉として一般に使われるようになっています。 【認知能力の発達と愛着が原因】 パパ見知りで赤ちゃんに体を大きくよじって拒否反応を示されると、パパとしてはショックを受けてしまうこともありますよね。しかし、パパのことが好きではないから起きるわけではないので、安心してください。パパ見知りの原因は、次が挙げられます。 <認知能力の発達> 大きな理由が赤ちゃんの認知能力の発達です。赤ちゃんは生後6か月ごろから、いつも身近にいてくれることの多い人と他の人との区別がつくようになります。そのため、最も多くお世話をしてくれる人以外の人に不安を感じたり、怖がったりするようになり、人見知りにつながります。パパのほうがママよりも赤ちゃんと接する時間が少ない場合には、パパ見知りが起きることがあります。 人見知りやパパ見知りが起きる時期は「eight-months anxiety(8か月不安)」ともいわれます。 これは、赤ちゃんが自分をいちばんお世話して守ってくれる人を本能的に求める行動。本能的に身を守る赤ちゃんなりの生存戦略ともいえるかもしれません。 人見知りやパパ見知りは、赤ちゃんが順調に育ってきている証拠です。なかには、人見知りもパパ見知りも起こさない赤ちゃんもいますが、赤ちゃんの成長は個人差の大きいもの。心配し過ぎなくて大丈夫です。