「21世紀枠」で初戦敗退も…自力で聖地を掴んだ甲子園出場校(9)幻のセンバツ出場校に
3月18日に開幕する第96回選抜高等学校野球大会。開幕に先立ち、1月26日には出場校が発表。21世紀枠を含む32校がセンバツへの切符を掴んだ。 【一覧】21世紀枠、歴代出場校の成績一覧 今大会から21世紀枠が「3」から「2」に減少。近年は21世紀枠選出校が大会で勝てておらず、21世紀同士の対決を除けば、最後に勝利したのは2015年の松山東(愛媛)まで遡る(※甲子園交流試合除く)。だが、21世紀枠で出場することの意義は、その年の勝利だけをもって果たされるものではない。 2022年の選抜甲子園では、大島(鹿児島)が一般選考で選出され、出場を果たした。2014年に21世紀枠で選出されて以来の出場で、聖地に“自力”で帰ってきた形だ。今回校も、また甲子園の舞台に帰ってくる姿に期待したい。ここでは、21世紀枠で選出されたのち、再び聖地に舞い戻った高校を紹介する。
2020年選出:帯広農(北海道)
戦績:― 甲子園交流試合:○4-1 健大高崎(群馬) 2020年選抜大会に21世紀枠で選出された帯広農。しかし、新型コロナウイルス感染拡大のため大会が中止となり出場は幻に終わった。だが、翌21年の夏に北北海道代表として、甲子園出場を果たした。 甲子園の土を踏むことで、チームに自信やモチベーションをもたらす。全国の強豪とぶつかることで、やらなければならないことが見えてくる。地元の後押しや、ナインの勇姿に憧れて有望な選手が入ってくるなど、副次的な環境の変化を生むこともあるだろう。 ローマは一日にしてならず。最初から強豪だったチームはないのだ。甲子園常連校になるためには、一人のスター選手だけではなり得ず、“部”として強くなる必要がある。「21世紀枠」は、部の歴史において大きな転機となり得るはずだ。
ベースボールチャンネル編集部