錦織圭が『ユニクロ全日本ジュニア』優勝選手とフロリダで一緒に練習!「将来が明るい子たちを間近で見るのは楽しい経験」<SMASH>
今回キャンプに訪れたジュニアたちは、年齢も、そして海外経験も様々。「今回、初めて飛行機に乗りました」と初々しく語る子もいれば、既に海外遠征を繰り返しているジュニアもいる。 それら多種多様な参加者たちに触れ、その姿や想いにかつての自分を重ねる錦織は、次のような思いも口にした。 「同じ悩みを抱えてるんだなって思ったのは、僕もジュニア時代は、試合に負けると毎回号泣するくらい悔しいことが多かったんですけど、子どもたちの悩みを聞いてると、そういう選手も多くて。『緊張するから、どうしたらいいんですか?』と聞かれることも多かった。そこは大人になってくると、だんだん考え方もわかってくる。慣れてきちゃうのもありますし、うまく処理できるようになるんですけど、やっぱり子どもの頃は悔しさだけがあったりして。そこの取り組み方は、僕も、もうちょっと子どもの頃から考え方を変えておけばよかったなと思ったりはしましたね」 そのような錦織の言葉を耳にし、前出の田畑は「錦織選手の話を聞いて、どんなにすごい選手でも、自分たちと同じような経験をジュニア時代はされているということで、少しほっとしました」と安堵の笑み。 女子16歳以下優勝者の野口紗枝が、「真面目な話だけかなって思ってたんですけど、面白い話も教えてくださり、すごい良い方」と錦織の印象を口にすると、当の本人が「それ、なんもない時に言うやつじゃん」とすかさず突っ込み、さらに場をなごませた。 錦織自身はまだヒザが万全ではなく、「動かずサーブなど打てているが、ポイント練習はまだ」の状態。ただその中でも若いエネルギーに触れ、「将来が明るい子たちを間近で見るのは、すごく楽しい経験」と表情を和らげた。 ジュニアたちにとって掛け替えのない時間は、錦織にとってもまた、自分の原点に立ち返る機会となる。今回の合宿を経て、皆がそれぞれの世界へと歩み始める。 【参加ジュニアたちのコメント】 ◆小山ほのり(女子18歳以下優勝) 「錦織選手は、テニスを始めた時からの憧れの存在。直接お話しするのは初めてですが、すごくフレンドリーな方で、テニスコートで試合をしてる時は違った印象。本当に優しくて、オンとオフの切り替えがすごいなと思いました」 ◆田畑遼(男子16歳以下優勝) 「いろんな国の選手と練習させてもらいました。練習メニューは日本とそんな変わらないけど、選手一人ひとりの、プロとしてやっていくんだという意識が高いなと思いました」 ◆野口紗枝(女子16歳以下優勝) 「錦織選手は、やっぱりオーラがすごい。ヒッティングをしてもらったり、アドバイスももらったりしたりと、全部が楽しいです」 ◆原口礼(女子12歳以下優勝) 「錦織選手と、昨日、今日と打たせてもらいました。簡単に振り抜いて打っていても、球の重さがすごくて。テレビで見るのとは全然違うなと感じました」 取材・文●内田暁