「車いす社長」の妻由子さん 古い写真と亡き夫への想い
古びた写真のふたりはペアルック
難病のハンディというマイナス面がほとんど出てこない。著書のタイトル『仲が良かったのは、難病のおかげ』も由子さんの発案だ。春山夫妻の長男で、HNI社2代目社長の哲朗さんが、由子さんに執筆を勧めた。 「硬派の父には、絶対に付けられない柔らかいタイトル。困難な状況の中で、母がどんなふうに考えて行動していたのか。女性の活躍が期待される中、女性が生きていくヒントにしていただけたら」と話す。 由子さんが古びたアルバムから抜き出してくれた一枚の写真。若き日の満さんと由子さんだ。20代前半、ブランコのくさりにじゃれついて屈託のない笑みを浮かべる。シャツは青春のペアルック。今も永遠のペアルックを楽しんでいるようだ。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)