【皐月賞】近年は前走で重賞勝ちの馬が上位を占める 京大競馬研の本命はメイショウタバル
好走馬の9割は3つの条件のどれかを満たす
4月14日（日）に中山競馬場で皐月賞が行われる。牝馬ながらホープフルSを制したレガレイラ中心だが、同2、3着のシンエンペラー、サンライズジパング、トライアルを制したコスモキュランダ、ミスタージーティーなど牡馬も負けず劣らずのメンバー総勢18頭が揃った。 【皐月賞2024 推奨馬】前走タイムはGⅠ馬に匹敵、圧勝する能力あり！ SPAIA編集部の推奨馬を紹介（SPAIA） 今年は逃げて圧勝した馬、直線の切れ味で突き抜けた馬、マクって勝った馬など、昨年より出走馬の脚質にばらつきが見られる。その分、見応えがありそうで記事を書く手も進むというものだ。面白いレースを期待している。 過去10年の上位入線馬の前走を調べた。馬券になった馬30頭中20頭は前走で重賞を勝っていた。2020年と2023年は該当馬で馬券を占めており、近年は特に重賞を勝った勢いそのまま皐月賞も好走する例が増えている。 残り10頭のうち5頭は前走重賞で1番人気、2頭は若葉Sで1番人気だった。若葉S1番人気の馬は2014年、2019年と5年おきに馬券になっており、今年は来そうな予感がする。ここまでで計27頭。つまり、この3つの条件のうちどれかを満たす馬だけで馬券圏内の9割を占めている。 2018年のように稍重馬場で馬群が切れて差し馬不発という例もあるが、そういうことが起きないときに確実に当てられるよう、買う馬は絞っていきたい。今年はメイショウタバル、レガレイラ、コスモキュランダ、ジャスティンミラノ、ダノンデサイル、ビザンチンドリームの6頭が前走重賞勝ち馬、ジャンタルマンタルが前走重賞1番人気、ミスタージーティーが若葉S1番人気を満たしている。他にも強い馬はいると思われるが、今回はこの「9割データ」を満たす馬を中心に予想を組み立てたい。
思いの入り交じる馬券に
◎メイショウタバル 毎日杯は重馬場が味方した面はありつつも、重賞勝ち馬を6馬身離しての勝利は非常に強い内容だった。勝ち時計1分46秒0はディープスカイと並ぶ歴代2位タイで、1分46秒5以内で毎日杯を勝った馬はみな後にGⅠ馬となっている。それらGⅠ馬と比較できるだけの脚力がある馬で、荒れ馬場の皐月賞は血統からも向いているのではないか。内枠からスタートを決めたらあっさりの逃げきりもあっていいだろう。鞍上の浜中俊騎手は、落馬事故で今週亡くなった藤岡康太騎手の同期。彼の分まで頑張って欲しい。 ◯ミスタージーティー 若葉S1番人気1着。ホープフルSは内で詰まり、共同通信杯は折り合いを欠いた上に展開も向かず。負けた2戦は敗因が明確で度外視できる。きちんと走った若葉Sは順当勝ちで、折り合い面でも成長が見えた。今年は若葉Sを使った馬が好走する番で、前走以上の状態なら一発が見込める。鞍上の藤岡佑介騎手は藤岡康太騎手の兄。気持ちの整理も難しい中で騎乗するその覚悟を買いたい。 ▲コスモキュランダ 弥生賞は人気薄だったがマクって実績馬シンエンペラーを負かした。走破時計1分59秒8は弥生賞史上最速。他のタイム上位馬にはマカヒキやウイニングチケットなどGⅠ馬が揃っている。前走程度走れば当然上位に食い込んでくるだろう。また攻めた競馬のできるモレイラ騎手を確保できたのも大きい。 △レガレイラ ホープフルSは見事な末脚で突き抜けた。相手強化とテン乗りは不安材料。叩いて良くなり、鞍上もこの馬のことを手の内に入れるダービーでもう少し強く推したい。 ×ジャスティンミラノ 共同通信杯の上がり32秒6は非常に良かった。他を優先した結果この印に。大きな差はない。 ×ビザンチンドリーム 前走は馬場傾向、展開を完全無視の非常にインパクトある勝ち方だった。しかし枠がよくない。 ×ダノンデサイル 京都2歳S僅差負けから京成杯で巻き返した。こちらも外枠がマイナス。 ジャンタルマンタルは距離延長にかなり不安がある。朝日杯FS勝ち馬で前哨戦を負けた馬の成績は過去10年で【0-0-1-5】と不振だ。またシンエンペラーも「9割データ」を満たさないため消した。同馬は前走1番人気にならなかったのが個人的には疑問だが、ソラを使う悪癖や4角でのズブさなど、幼さが信頼度の低さにつながっているのであれば、相手が強くなるここでは疑っていいかもしれない。 馬券はメイショウタバルとミスタージーティーの単勝、◎◯から流した馬単12点、◎◯▲-◎◯▲-印7頭の3連複13点で勝負する。（文：福山） 皐月賞 予想印 ◎メイショウタバル ◯ミスタージーティー ▲コスモキュランダ △レガレイラ ×ジャスティンミラノ ×ビザンチンドリーム ×ダノンデサイル ライタープロフィール 京都大学競馬研究会 今年で30周年を迎える、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えの本格派が揃う。
京都大学競馬研究会
