回転寿司店も悲鳴 イワシやオオズワイガニ大漁の一方でエビ不漁 かつて日本一誇った水揚げ量も減り続け…
HTB北海道ニュース
北海道の日本海側ではイワシ、太平洋側ではオオズワイガニが大漁となっているなか、お寿司でも人気のエビが獲れなくなっています。 回転寿司店北々亭山鼻店・上村幸輝店長) 「こちらが当店の甘エビ。羽幌産で、浜でとれたものを1カ月間急速冷凍しています」。 札幌・中央区にある回転寿司店。急速冷凍により新鮮な味を保った甘エビは、この店の人気商品です。 井元小雪記者) 「ぷるっぷるでおいしそうですね~。いまこの甘エビに異変が起きてるんです」。 日本海側の羽幌町で水揚げされた甘エビ。かつて日本一を誇った水揚げ量は減り続けています。 北るもい漁業協同組合・金丸巧さん) 「甘エビを獲っていた船はここ数年で大型船もあったんですけど、2つあったのかな、2つとも廃業してやめてしまって。一昔前までは日本一と謳っていたが、今は日本一とは言えなくなってしまっている」。 さらに、最近ではイワシの影響も。海底に沈めたかごにタラなどのエサを付けておびき寄せるエビかご漁。漁獲量減少の原因となっているのが、大量に漂着している「イワシ」の死骸です。 中央水産試験場・山口浩志研究主幹) 「かごのなか以外にもエビの食べるイワシの死骸が落ちている状況では、わざわざかごに入らなくてもエサがとれるので、エビかごの中にエビが入らなくて、結果的に不漁になるという現象が起きている」。 海の異変は太平洋側でも。 漁師) 「こっちのエビは、もうだいぶ前からとれてないんだけどね。ズワイガニがきてからもっともっと悪くなったんじゃないかい」。 去年から日高を中心に大量発生が続いている、「オオズワイガニ」。えりも町では先月全町民に対し1人1杯を無料配布しました。一方でオオズワイガニ豊漁の裏で、ここでもエビがとれなくなっているといいます。 中央水産試験場・山口浩志研究主幹) 「いったん資源が減少すると回復には時間がかかると考えられますので、しばらく長引くのではないかなと考えています」。 回転寿司店回転寿司北々亭山鼻店・高塚巧副店長) (Q大体これで何キロぐらいあるんでしょうか?)「大体約3キロですね。だいたい1日から2日ほどで販売しています」。 こちらの回転寿司店では、いまの冷凍した甘エビのストックは1カ月分ほどしかありません。いまのところ仕入れ値が上がっても、値段は変えず提供したいとしています。 北々亭山鼻店・上村幸輝店長) 「一応、販売価格は据え置きで、エビの頭とかもエビ汁とかで使って、そういうことでカバーしながら、お出ししていけたらなと」。
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