センバツ2022 倉敷工、長身エースはスライダー勝負 5割打者擁す中軸、注目 /岡山
第94回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)に13年ぶり11回目の出場が決まった倉敷工。今年のチームのスローガン「攻めて攻めて攻めたぎる野球」が象徴するように、伝統の攻撃野球は健在だ。甲子園という夢舞台に向け、闘志を燃やすチームの特徴を紹介する。 昨秋の県大会に22年ぶりに優勝。続く中国大会ではベスト4まで進み、準決勝で広島商に終盤に逆転され、6-9で敗れた。昨秋の公式戦は全10試合のうち8試合で2桁安打を記録し、1試合平均の得点は9・3だ。チーム打率は3割8分9厘を誇る。 好調な打線の中でクリーンアップを担うのが、打率5割1分3厘の主将・福島貫太右翼手▽豪快なスイングで打率5割、チーム最多21打点の日向悠左翼手▽身長183センチ、体重84キロと恵まれた体格が持ち味の若林晴斗一塁手――の2年生3人だ。 守備では、182センチの長身の右腕、高山侑大投手(2年)がエース。長い手足を生かしたスライダーで勝負し、防御率1・88。控えには県大会決勝で強打の岡山学芸館を零封した近藤悠成投手(同)らがいる。投手陣の課題は制球力で、学芸館戦では6四死球、中国大会の3試合でも1試合平均6四死球を与えた。 チームの前途には新型コロナ禍も立ち塞がる。1月下旬からグラウンドでの全体練習ができず、いまだに再開していない。しかし選手たちは「コロナも力に変えなければ」とウェブ会議システムを活用してリモートで「合同トレーニング」に励むなど、士気は上々だ。目標である「郷土岡山から日本一へ」に向け、努力は続く。大会は3月18日に開幕する。【岩本一希】