右傾化するヨーロッパ 今後は?
■今後何が?
2024年はヨーロッパ各地でも選挙が行われる。 欧州議会選挙に加えベルギー(6月)や、フランス(6・7月)、オーストリア(9月)で総選挙が行われるほか、ドイツでも一部の州で9月に議会選挙が予定されている。 ヨーロッパ政治に詳しい早稲田大学国際教養学部の片岡貞治教授は「ヨーロッパ全体で移民問題が大変デリケートな問題となっており、右派の台頭は仕方がないといえる。今後もこの傾向は続くだろう。EUの移民政策や気候変動政策への影響は大きい」と話す。 またヨーロッパ経済に詳しい第一生命経済研究所 田中 理・首席エコノミストは「フランスの総選挙で極右政党が第一党になる可能性は高い。ヨーロッパの中心国が極右となると影響は大きく、EUの屋台骨がゆらぎかねない」と話している。 ヨーロッパで進む右傾化によりEUの移民規制の厳格化や、気候変動政策の大幅なペースダウンが懸念される。