<岡田将生>「ラストマイル」で満島ひかりと14年ぶりタッグ 演劇的なシーンの連続も「本当に助けられました」
脚本について、「満島さんも同様に、やっぱり分からないことが多いとおっしゃっていて。だから2人で分からないことを共有して、タッグを組んで難解な(脚)本に立ち向かうという形でした」と語る。
◇「脚本から“試されてるな”と感じた」
岡田さんと満島さんは14年ぶりの共演。「悪人」(2010年)では岡田さんが満島さんを車の外に蹴り飛ばすシーンが鮮烈だった。今回、岡田さんは入社2年目のチームマネジャーの孔を演じ、満島さん演じる新任のセンター長のエレナと2人、倉庫内で繰り広げるシーンがほとんどだった。
「僕たちはずっとこの倉庫の中にいて、外で何が起きているかは、実際に自分の目では見ていない。情報だけ入ってくることに関して、どう処理をして、どのぐらいのショックを受けているのか、どのぐらいの被害が起きているのかを 冷静に50%ぐらいのショックかなとか、満島さんと共有しながら作っていけたんじゃないかなと思っています」
感情を共有して作ったとはいえ、やはり限られた空間でのお芝居は難しいものがあったのではないか。
「ずっと同じ場所で同じ人と相対していかなきゃいけないというのは、とても難しい。どこか演劇的でもあり、演じる人によってすごく表現が変わるだろうし、野木さんから何か試されてるなと感じました。でも、満島さんとだからこそできたし、満島さんが本当に面白くしてくれたと僕は肌で感じられて、本当に助けられました」
また、じっくりと演じられる環境が現場には整っていた。「ずっと満島さんと2人、迷路に入ってる感じでした。地に足が着いていない感じで、ふわふわしたまま撮影している瞬間もあったので、不安がありました。けれど、塚原監督がしっかりと支えてくださった。今回、成立したのは、塚原監督がどっしり構えてくださったお陰で、僕たちも安心してお芝居ができる環境だったからだと感じています」と実感を込めて語った。
後編は孔を演じるに当たって気をつけたことや今後について語る。