超高齢化の村に「乗り合いタクシー」 村民がアルバイトでドライバーに “買い物難民”「生活が楽になった」
一般のドライバーが自家用車を使い有料で人を運ぶ、日本版の「ライドシェア」が4月から解禁されました。このライドシェアとは別の制度を活用し、住民の運転による乗合タクシーを運行している例が福岡県の東峰村にあります。 【写真で見る】超高齢化の村に「乗り合いタクシー」
普通免許でタクシー運転手に
RKB本田奈也花「アプリで現在地と目的地を指定すると、およそ3分で車両が来ました」 福岡県東峰村で運行している乗合タクシー「のるーと東峰」。住民は誰でも利用が出来、運賃は距離にかかわらず、「中学生以上」300円、「小学生」「村内在住の65歳以上」150円です。アプリとラインで24時間いつでも予約ができ、平日は電話対応もしています。 村民「非常に生活が楽になった。予定が立てるよられるようになりましたね」 このタクシーを運転しているのは、東峰村の「住民」です。 のるーと東峰ドライバー「キャンプ場で働きながら、バイトでドライバーをしています」 Q.持っている免許は? 「普通自動車免許です」
“買い物弱者”の増加
なぜ住民が運転をしているのか。そこには東峰村が抱える深刻な問題がありました。 RKB本田奈也花「昨年の大雨で全壊した直売所は、まだ、復旧していません。近くにスーパーなどのない村民にとって、大きな痛手となりました」 2023年7月の大雨で大きな被害を受けた東峰村は、唯一の直売所・とうほう百貨店も被災し、再開の見通しも立っていません。 Q.普段どこで買い物を? 村民「(大分県の)日田や(福岡県朝倉市の)杷木まで車に乗っていかないと」 Q.どれくらい時間がかかる? 「30~40分かかりますよ。やっぱり農産物直売所がないとだいぶ不便」「ちょっと何か買いもんしようと思っても、なかなか…直売所しかなかったからですからね…困っています」 65歳以上の割合が47・6%と、福岡県内で最も高い東峰村。高齢化が進んでいて、日常の買い物や生活に必要なサービスを受けることが困難な“買い物弱者”が増えています。また高齢化によって、年に約10人が運転免許証を返納していて、公共交通期間に頼らざるを得ない現状となっていました。しかし…。