巨人の11年ぶりBクラスに暗黒時代化の危険
「岡本が育たない、大田を育てきれずに日ハムに出したことなど、ドラフト1位が出てこないことへの批判がありますが、ドラフト1位だから、なんとかしなければならないという観念にとらわれる必要はないと思います。プロに入れば1位でも8位でも横一線なんです。ダメだと思えば斬ればいいんです。競争の原則を徹底すべきでしょう」 また今季134試合にマスクをかぶったキャッチャーの小林誠司が打率・207、2本塁打、27打点と低迷、大きなブレーキになった。8月からチャンスをもらい“サヨナラ男”として名を馳せた24歳の宇佐美真吾も先発出場は2試合しかなかった。 「キャッチャーの小林が戦犯の一人のように言われていますが、じゃあ、他球団と見比べて、よそに、打てる、守れるのキャッチャーがいますか? 宇佐美を使えという声もありますが、CS争いの勝負の中で、なかなか使えないでしょう。“捕る、止める、投げる”の捕手の3要素のスキルを宇佐美が持っているかどうか。来季に向けては、宇佐美のそこを1軍レベルに磨くか、小林の打撃をアップするか、どちらかでしょう。 キャッチャーが短時間で、そのスキルを身につけるのは簡単ではありませんが、やれないことはありません。実戦を積むことが重要ですが、宇佐美が、対左腕に対しても結果を出せるのかという問題も残っているでしょう」というのが、里崎氏の意見。 再び大補強を仕掛けて巻き返すのか。2、3年後を見据えて生え抜きの育成からの世代交代に乗り出すのか。巨人が大きな転換期を迎えていることだけは間違いない。