英国ファッション協議会のトップ、2025年6月に退任 免税措置の復活などを新政権に求める
中でも優先的に取り組もうとしているのが、免税措置の復活だ。「私たちはこれが国や企業、そして財務省に利益をもたらすというエビデンスがある。国に負担をかけるということではなく、産業を支援し、機会を創出し、収益をもたらすということ。私はそれを支持し続ける」とラッシュCEO。
「ロンドンはデザイナービジネスを始める最も適した場所」
ロンドンはパリやミラノ、ニューヨークと比べ、大きなラグジュアリーグループや上場企業、投資家が多くない。さらにイギリスには製造業があまりなく、ポンド高のため輸出は高くつく。そのため、人気のあるブランドの多くは、コレクション発表の場をパリに移したり、海外へ販路を拡大したりする傾向があり、活動拠点を移す場合もある。しかし、イギリスに残っているブランドの育成のため、ロンドンをクリエイティブなインキュベーターとするべく、BFCは教育や新しい才能、若手ビジネスのための指導と資金調達に多くの時間を費やしている。ラッシュCEOは「ロンドンはデザイナービジネスを始め、成長させるのに最も適した場所のひとつ。若手デザイナーの将来について、一緒に語り、手助けできることはとても夢がある」と語った。
ラッシュCEOは退任までの9カ月間、免税措置復活に向け、政府へのロビー活動を続ける考えだ。