厚岸ウイスキー最高評価 英品評会「WWA」で
英国の世界的な品評会「ワールド・ウイスキー・アワード(WWA)2024」で北海道厚岸町の堅展(けんてん)実業厚岸蒸溜所が製造した「厚岸カムイウイスキー・レプンカムイ」が「ブレンデッドウイスキー・リミテッドリリース・インターナショナル」部門のカテゴリーウイナー(最優秀賞)と金賞を受賞した。レプンカムイは昨年9月、厚岸町で開催した第42回全国豊かな海づくり大会北海道大会のために作られた限定記念ボトル。最優秀賞受賞の知らせに、町内外では祝福の声にあふれている。 WWAは世界で最も権威のある伝統的な品評会の一つで、各国の専門家が銘柄を伏せて評価を行うブラインドテイスティングで審査。今回は23部門に34カ国以上から史上最多の1600銘柄以上が出品された。 今回、同蒸溜所では二十四節気シリーズ「厚岸ブレンデッドウイスキー大暑」が「ブレンデッドウイスキー・インターナショナル」部門銀賞、同シリーズの「厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー啓蟄」が「シングルモルトウイスキー・ジャパニーズウイスキー」部門、「厚岸カムイウイスキー・カムイチカプ」が「ブレンデッドモルトウイスキー・インターナショナル」部門でともに銅賞を獲得した。同蒸溜所のカテゴリーウイナー受賞は5銘柄目。21年に同シリーズ「寒露」、22年には同「処暑」、「厚岸ウイスキー牡蠣の子守唄」が受賞。「処暑」は世界最高賞にも選ばれた。レプンカムイは、アイヌ語で「沖の神」を意味し、シャチを指す。大会イメージに合わせ「海や漁の力強さ、華やかさを表現」(同蒸溜所)。かき氷やレーズン、切山椒(さんしょう)、綿あめなど秋祭りの屋台を思わせ、ミカンや潮の香り、カラメルなどの味わいにバニラアイスのような甘味や塩気の余韻を楽しめる。 同蒸溜所の吉瀬蘭エミリー課長は「大会のため町や関係者と気持ちを込めた思い入れのある銘柄。会社としても町に貢献できたのではないか。厚岸を知らなかった人向けにきっかけになればうれしい」と話している。
釧路新聞