愛知県が独自の緊急事態宣言を解除 大村知事「一区切り」も「緊張感持つ」
愛知県は24日、新型コロナウイルス感染症対策本部員会議を開き、今月6日から出していた県独自の緊急事態宣言の解除を正式決定した。大村秀章知事は「緊急事態宣言は、のべつまくなしにやっていくものでもない。数字的には新規感染者が50人から100人という日もあるが、予定通りに緊急事態宣言も休業要請等も今日を区切りにしていきたい」と説明。緊急事態から、一段下の「厳重警戒」のレベルに戻した上で、引き続き不要不急の行動自粛・変容や感染防止対策の徹底などを呼び掛けた。 【会見ノーカット】愛知県が緊急事態宣言解除 大村知事「一区切り」も「緊張感持つ」(2020年8月24日)
重症者は増加傾向、医療関係者「これからが勝負」
愛知県の新規感染者数は7月中旬から増え始め、7月31日に過去最高の193人に。その後も100人台が続き、お盆休みを前に緊急事態宣言を出して拡大抑え込みを図った。休み明け以降は40~50人台の日も見られるようになり、24日は会議中に43人だと報告された。一方、重症者数は8月20日に20人を超え、現在は26人に達している。 会議では医療・保健関係者から「医療現場はお盆の最中にいったん逼迫したが、その後は緊急事態宣言とも相まって各医療機関が病床を準備でき、お盆が明けてからは安定してきている。ただ、重症者は確実に増えてきている」「医療機関としては、勝負はこれからだと思っている」「家庭内感染が懸念され、自宅療養の人にどう施設療養をすすめていくかが重要なポイントだ」「名古屋市の繁華街由来の感染者もなくなったわけではない。今後、経済活動が活発化する中で繁華街の発症者が次の流行につながらないか注視していきたい」などの意見が上がった。 大村知事は会議後の記者会見で「全体の病床数は確保しており、今すぐ入院できないということは起きないが、個々の医療現場で厳しい状況が続いているのは事実。緊張感を持って警戒しつつ、医療・保健態勢の強化に取り組んでいきたい」と述べた。 (関口威人/nameken)