名門コースが川奈駅の"命名権"を購入! 副駅名を「世界が憧れるクラシックゴルフリゾート」にした目的は?
静岡県伊東市の川奈駅といえば、川奈ホテルGCの最寄り駅。この路線の伊豆急行(株)から、同GCが副駅名のネーミングの権利を買ったというのだ。川奈駅の副駅名が「世界が憧れるクラシックゴルフリゾート」となった経緯とは? 一度は回りたい日本のゴルフ場 絶景パー3&難関パー4
期間は2年間、駅の副名を「世界が憧れるクラシックゴルフリゾート」と命名。すでに同駅にて伊東市の小野達也市長も隣席し、セレモニーを執り行い、副駅名の看板が駅前に鎮座している。 伊豆急ではネーミングライツを販売することで、スポンサーの企業価値や認知度向上を目指し、企業間連携の機会創出により地域の活性化を図るとしている。 「まず認知度を高める一助になればと思った次第です。電車旅での趣もアピールできればと」(同GC広報・清水貴英氏) 同GCは大倉財閥の大倉喜七郎男爵の別荘として建設された。英国留学中に知ったリゾートのグレンイーグルスに感銘を受け最初は牧場を目指したが、火山岩のため断念。小田原から大量の土を運んで盛り土し、1928年に大谷光明の設計で大島コースを開場。さらに36年、富士コースとホテルを開場。 当初は赤星六郎の設計で6ホールが造形されていたが、折から東京GC朝霞新設で招聘へ いされていた、英国のチャールズ・H・アリソンに設計変更を依頼。第二次世界大戦など紆余曲折を経て62年に世界アマを開催し、世界的に有名になった。 現在でもフジサンケイレデイスなどを開催している。同GCの開業時、富裕層は日本橋から135キロメートルほどある当地へ馬車や馬、船をチャーターして来場。以後クルマが普及したが、そんな遠隔地へやってきたのは、ひとえに"非日常"を楽しみたかったからだろう。だから川奈駅を敷設するといったとき、大倉男爵は「そんな人工的なものは不要」と一蹴したという。 そのエピソードと今回の副駅名を照らしてみると、今昔物語として興味深い。 ※週刊ゴルフダイジェスト2024年11月5日号「バック9」より
週刊ゴルフダイジェスト