『深 四のの目 -陰陽の巫女-』死因ごとに個別の死亡アニメがあるのは、きっと“そういう趣味の人”が作っているから。中身は骨太ホラーアクション【TGS2024】
2024年9月26日~9月29日、千葉・幕張メッセで開催中の“東京ゲームショウ2024”(TGS2024/9月26日、27日はビジネスデイ)。 【記事の画像(18枚)を見る】 インディーゲームコーナーのKADOKAWA Game Linkageブース(ホール9 09-W35)では、2024年秋配信予定のホラーアクション『深 四のの目-陰陽の巫女-』が出展されている。 声優の涼本あきほさんがパネルにサインをしていった模様。 試遊するとステッカーが貰える。 頭脳派和風ホラーローグアクション! WODANが開発を担当する本作は、幕末を舞台にした”思考型ローグライクホラー”。巫女である蘆屋ヨノが、兄を探して魑魅魍魎が跋扈する屋敷を冒険していく。 ゲームは各フロアを進んでいき、ゴールを目指して攻略していくのが基本。フロアにはアイテムが落ちていて、所持スロットに限りのあるアイテムを駆使しながら、敵を倒したり逃げたりして、攻略していくローグライク/トレジャーハンティング要素がある。 主人公の足はかなり遅く、スピーディーな爽快アクション系のゲームではない。かつアイテムは万能ではないので、敵を倒すことが決して最適解というわけではなく、敵ごとに対処を考えたり、シチュエーションに合わせて立ち回りを変えたりしないといけないのが、まさに“思考型”といったところ。 チュートリアル的にアイテムやフロアが固定設定のステージがあり、こちらではアイテムの使用方法や基本の立ち回りを学べるようなイメージ。 本番となるのが、アイテムやフロア、敵がランダムとなっているステージだ。その都度シチュエーションが変わるので、プレイヤーの腕前と知識、判断力が大きく試される。 東京ゲームショウというイベント内での試遊なので、筆者に与えられた時間は短い。「あ、これはやり込んだらおもしろそうだぞ」という予感は感じるものの、焦りもあるのか、なかなか攻略が進まない。かなり骨太な難度となっていた。 本作は音が重要で、聞こえてくる音の方向・種類によって出会う怪異がわかったりするため、音による状況把握も重要だった。静かな場所で集中するような、まさにホラー的な遊び方がいいのかもしれない。(オプションで音情報をテキストにすることもできる)。 やり込み系のゲームであることを示すように、製品版ではオンラインランキング機能に対応するらしい。進行状況などをほかのプレイヤーと競い合えるようだ。 凝りすぎな変態的要素 ゲーム的なおもしろさはしっかりと感じつつ、筆者がある意味魅力に感じたのは本作の持つ“変態的な”部分(笑)。敵に襲われた際の蘆屋ヨノのリアクションがなんだかやたらと凝っているほか、死因アニメーション(要するに敵やトラップに殺されたときにアニメパターン)が妙に多い。聞くところによると、敵でもトラップでも、すべて個別に用意されているそうだ。 一見すると悪趣味だが、そのこだわりぶりには逆に「あ、これは絶対“そういうのが”好きな人が作っているな」とわかるので、ある意味では好印象。筆者は趣味ではないが、その手の好みがあることには理解しているので、きっと好きな人にはたまらないだろう。 また、蘆屋ヨノはどうも食いしん坊の模様。本作には空腹度があり、いくつかのアイテムを食べることでお腹を満たせるのだが、食べたときのリアクションがとてもカワイイ。怪異たちに囲まれながらも、グルメに舌鼓を打つ姿は「サ、サイコ……」と思いつつも、ホラー描写の癒しにもなっていると感じた。 ちなみに本作は、KADOKAWA Game LinkageとABCアニメーションが行うインディーゲームプロジェクト第2弾。第1弾が『ニンジャスレイヤー ネオサイタマ炎上』だったことを考えると、とても尖ったプロジェクトなんだなぁと……。聞くところによると「とにかくおもしろければ何でもいい」と考えているそうなので、今後も個性的なタイトルが登場しそうな予感。