山口宇部空港で航空機事故想定し訓練 医師会、消防局などと連携確認【宇部】
航空機事故の発生を想定した消防救難訓練が3日、山口宇部空港で行われた。小雨が降る中、同空港消防救難隊、市医師会、宇部・山陽小野田消防局、宇部警察署など48団体110人が、万一に備えて事故発生から収束までの一連の活動を通して連携を深めた。 155人が乗った航空機が着陸した際、滑走路を逸脱して左エンジン部分が燃え、125人は脱出したものの、重傷、中等傷の30人が事故機に取り残されたという想定で実施。事故発生の通報があると、化学消防車や給水車が駆け付け、目標物に向かって消火活動を行った。 救難訓練では乗客を安全な場所に避難誘導、搬送し、山口大医学部付属病院の災害派遣医療チーム(DMAT)などが負傷程度に合わせてテント内で応急処置を施した。どの機関も互いの動きを確認しながら迅速で的確な動きを見せた。 同救難隊の隊長を務める廣川隆同空港事務所所長(58)は「問題無く訓練が行われた。空港は航空機事故など予測できない事故が発生するので、今回のような訓練の積み重ねが大切」と話した。 同空港では1966年に開港して以降、大きな事故は起きていない。