「イッペイが1600万ドルを盗んだのに」「リハビリ中の選手だよ」「超人だ」ニッポンでは報じられないアメリカ人が見た大谷翔平“偉業の真実”
オルティス選手は、ミネソタ・ツインズとボストン・レッドソックスに20年にわたって所属していたが、DHだったため、MVPを受賞できなかった。しかし、同じDHでも、大谷選手は“プリティー・ガール”なので受賞できるのではないかと、同選手は斜めに見ているのである。それにしても、大谷選手のことを“プリティー・ガール”と呼ぶとは、それだけ、大谷選手を高評価するとともに、その実力に嫉妬心も感じているのかもしれない。
“プリティー・ガール”発言に批判の声が
オルティス選手による“プリティー・ガール”発言には批判の声が上がった。 ニューズウィーク誌は「オルティス選手がアジア人男性(オオタニ選手のこと)を女性化することは、たとえそのスポーツで最も有名なプロスポーツ選手であっても、危険で、昔からあるステレオタイプな見方が続くことになり、公の議論にはふさわしくない」と問題視している。
大谷ファンが厳しく非難
“X”でも、大谷ファンが厳しく非難した。 「オルティスは、自分がMVPを獲れなかったのに、オオタニが獲れる可能性があることに嫉妬している。でも、オオタニがメディアの産物だとか、MLBのプリティー・ガールだとか言うのは乱暴だ。オルティスは20年間で20盗塁もできなかった。オオタニは50盗塁するよ」 「あなた以外にオオタニについて悪く言う人を私は知りません。あなたは彼を“プリティー・ガール”と呼びました。オルティスさん、女の子にしては、彼は悪くないですよね? 私には、あなたの発言は負け惜しみに聞こえます」 オルティス選手は、MVP受賞レースでは、リンドーア選手は不利な立場に置かれていると考えており、「彼らは毎日、オオタニが50-50を達成するよう励ましているが、リンドーアのような選手は励まされていない」と話している。オルティス選手は大谷選手にばかりメディアのスポットライトが当たっていることにやはり不満を感じているようだ。
大谷選手を登板させるよう熱烈なラブコール
大谷選手の偉業により12年連続のプレーオフ進出を決めたドジャース。 ドジャースではまだ1試合も投球していない大谷選手だが、プレーオフで登板することを待望する声もあがっている。ロサンゼルス・タイムズのコラムニスト、ビル・プラシュケ氏は9月12日付けのコラムの中で、大谷選手を登板させるよう熱烈なラブコールを送っている。同氏は、ドジャースが最後に優勝した2020年のワールドシリーズでは、そのシーズン、ブルペンで練習したのはたった1回だけだったフリオ・ウリアス投手が救世主となってゲームを攻略するという異例のシナリオが起きてドジャースがタイトルを獲得したという前例をあげ、こう訴えている。 「今シーズンの救世主は? オオタニ・ショウヘイ。これは起こり得る。これは起こるべきだ。これがハリウッドであり、これがオオタニなのだから。本当に起こったらどんなに素晴らしいことか? チームとファン、そしてこの街にタイトル獲得の最高のチャンスを与えないのは職務怠慢だ。状況が整い、オオタニがボールを取る意思がある時に彼を起用しないのは、まったく間違っている」 同氏は「彼はオオタニ・ショウヘイだ。彼は何でもできる」と大谷選手を神格化するようにコラムを締めくくっている。
「可能性は非常に低い」が「ゼロではない」
当の大谷選手はどのように考えているのか? ESPNによると、9月17日のマイアミ・マーリンズ戦後、「プレーオフで投球できる体力があると思うか?」と尋ねられた大谷選手は苦笑いした後、「よくわからない」と答えたという。また、ロバーツ監督は、大谷選手がポストシーズンで登板する可能性について「可能性は非常に低い」が「ゼロではない」と言及しているという。 果たして、51-51を達成した大谷選手には、MVP受賞、プレーオフでの登板、そしてドジャース8度目のワールドシリーズ優勝という、まさにハリウッド映画のようなめくるめく展開が待っているのだろうか?
飯塚 真紀子