小松さん(吹上小)、及川さん(明治中)三浦哲郎少年少女作品賞に輝く
八戸市内の小中学生の作文などを収録した「文集はちのへ」(市教委編集)の中で、最も優れた作品に贈られる「三浦哲郎少年少女作品賞」の表彰式が26日、市庁で行われた。小学生の部は市立吹上小2年の小松あかりさん(8)が、中学生の部は市立明治中2年の及川明李咲(ありさ)さん(14)がそれぞれ受賞した。 同賞は青森県人初の芥川賞受賞作家で、名誉市民の故三浦哲郎さんの業績をたたえるとともに、児童生徒の作文力向上を目的に2013年に制定された。 小松さんの作品は給食後に気持ち悪くなって、食事を戻してしまった経験を題材にした「こんどは、わたしが」。同級生から優しい言葉をかけられたことへの感謝とともに、今度は自分が同様の行動をしたいとの前向きな決意をつづった。 及川さんは「一人の製作者として」と題し、生まれたころから参加している八戸三社大祭の山車組で、主役の人形の衣装を担当した苦労や達成感を表した。音や匂いなど五感を生かした表現と巧みな心情描写で祭りへの思いも記している。 表彰式では、齋藤信哉教育長が2人に賞状を手渡し、選考委員長を務めた三浦哲郎文学顕彰協議会の上條秀信さんが講評した。 小松さんは「まさか賞をもらえるとは思ってなかった。本を読むのが好き」と笑顔。及川さんは「受賞には驚きとうれしさの両方がある。三社大祭の音を文章に入れたところにこだわった」と語った。
デーリー東北新聞社