ECBの前に立ちふさがるインフレの壁-利下げ困難FRB並みも
パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のポートフォリオマネジャー、コンスタンティン・ファイト氏は、インフレは世界的に「相関性が高い」として「米国の方が問題が大きいとしても、ユーロ圏が少なくとも軽微な問題を抱えずに済むとは考えにくい」と述べた。
同氏は、シュナーベルECB理事が2022年に行った講演でインフレの「グローバル化」の「目に見える証拠」について述べていることを指摘。
ナーゲル・ドイツ連邦銀行総裁は4月にブルームバーグに、米国の消費者物価インフレの粘着性は「インフレについては謙虚な姿勢で臨むべきだと教えてくれる」と述べている。
ラガルド総裁らは米国と欧州の経済状況の関連性を軽視している。総裁は4月の政策決定後に「米欧のインフレが同じであるという仮定に基づいて結論を出すことはできないと思う。二つの経済は同じではない」と語った。
しかし、ユーロ圏のインフレ率が数カ月遅れで米国のインフレ率に追随しているという事実は無視できない。INGのブルゼスキ氏は、この類似性が続くリスクは高いとみている。
原題:ECB’s Inflation Challenge Looks More and More Like the Fed’s(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Mark Schroers