日本株は「少子高齢化」で先細り…は見当違いのワケ。国内経済の<影響を受けにくい株>の特徴とは【プロ投資家が助言】
成長しなくても「長期で構えれば、それなりの投資になる」
渡部 森林にたとえれば、今までは20年で急激に太った木に高い値段がついて、500年じっくり育った木の値段が安いみたいなことが起きているわけです。 澤上 おかしいよね。絶対。 渡部 おかしいですよね。だから、そういう反動がこれから起こるのではと考えています。そういうものを含めて、とにかくガラガラポンの入れ替えがこれから起こるというようなイメージを持っているのですが、澤上さんはどうお考えですか? 澤上 まったく同感。それをもっと極端に言っちゃうと、別に成長せんだっていいのよ。理論的に言うと、たとえばそこそこ利益が出せて、そういった経営がずっとつづいている企業が、仮に経常で10%ぐらいの利益を出しているとしようか。そうすると、税金4%払っても6%分は残る。残ったお金のうち、3%を配当で払う。3%は内部留保。この内部留保の3%は株主のものだよね? 渡部 はい。 澤上 ということは、1.03にまた3%。それがずっと続くわけよ。そうすると、内部留保の分だけは間違いなく投資価値が高まっているわけね。つまり、株式価値が毎年高まっているわけよ。さっぱり利益が伸びなくても、株式価値が高まっているわけ。成長せんでも投資価値が高まっているから、必ずどっかで株価に反映される。つまり、長期で構えれば、それなりの投資になるよと。 渡部 なるほど。 澤上 しかも3%でしょ。そこへ、マーケットの大きな下げで安く買っておき、上がってきたところを売って3%のリターンを出せば、何もせんでも6%ぐらいにはなっちゃうじゃない。こう考えると、株式投資なんて楽なものなんだがね。 澤上 篤人 公益財団法人 お金をまわそう基金 代表理事 渡部 清二 複眼経済塾 代表取締役塾長
澤上 篤人,渡部 清二