「獲得候補にすら入ってなかった」徳田幹太に金沢ポートが複数年契約でオファーしたワケ
遠慮せずに学び成長してほしい
――金沢ポートにはお手本になる選手が多くて、徳田選手にとっても最高の環境だと思います。 西東輝監督:徳田は小柄ですし、チャンウジンから学んでほしいですね。 また機会があれば皆さんにもお伝えしようかと思うのですが、そこまで背が高くないのにウジンが勝てているのには理由があって、フォアのとある技術がポイントなんですよね。 しかもウジンは、相当細かく周りの選手に技術を教えてくれるナイスガイです。徳田に向けて講習会してもらおうかな(笑)。 ――チャンウジンの人柄も聞けて少しお得な気分です(笑)。 西東輝監督:彼はいるだけでチームが明るくなるし、本当に頼れる男です。 西東輝監督:チャンウジンのフォアの技術のほかにも、吉田のサービスの組み立て、(松平)健太や(田中)佑汰のプロとしての行動やマインド、いくらでも教材はあります。 徳田にはも伝えますが「遠慮していてはダメだよ」と。例えば帯同したいなら「帯同したい」、誰かと練習したいなら「練習したい」と主張してくれれば、しっかり調整するので、特に監督の自分とは遠慮せずにコミュニケーションしてほしいです。 ――西東監督は話しやすい人柄なので、徳田選手もやりやすいのではないかと思います。 最後に、徳田選手のような若手が入ることで、金沢ポートにとってどういう刺激があると考えていますか? 西東輝監督:去年は人数が少なかったので無理でしたが、今年は誰を使うかという監督として嬉しい悩みを持てています。今年は勝てなかったら使われない。 徳田や三浦が入ることで競争がより激化して、刺激し合ってほしいです。 徳田も三浦も遠慮しないで「自分がポジションを奪ってやる」というガツガツとした気持ちでレギュラーを狙いに行って、チームに良い変化をもたらしてくれることを期待しています。
Tリーグを盛り上げる存在へ
学生卓球でヒーローとなり、Tリーグの舞台への挑戦権を獲得した徳田幹太。 甲子園で活躍した選手がプロ野球でたくさんのファンから応援されるように、徳田には学生卓球ファンをTリーグでも魅了し続けてほしい。 逆に金沢ポートには、若手の爆発力とベテランの安定感でTリーグをさらに盛り上げてくれることを期待したい。 様々な課題が山積みなTリーグではあるが、選手にとっては憧れの舞台であることには変わりはない。少しでも多くの卓球ファンに魅力を伝えるべく、選手やチームのストーリーを今後も追っていきたい。
山下大志(ラリーズ編集長)