小中学生の不登校が過去最多約35万人 元不登校YouTuberゆたぼん「学校だけが学びの場じゃない」多様化する中で学校に行くメリットは
■学校に通うことでの将来の可能性は
2児の父であるパックンは、全国で約35万人という規模について、はっきりと不安を口にする。「みんながゆたぼんさんみたいに天才YouTuber・冒険家であれば、逆に日本の将来はめっちゃ明るくなる。35万人がつまらない学校をやめたおかげで、自分の夢を叶えるような力が身についたら応援したくなる。でも確率的には100人に1人いればいいほうだ。電気を作って発明したトーマス・エジソンは、高校を出ていない。アインシュタインも、ライト兄弟もだ。不登校でとんでもない発明をしてくださった天才はいくらでもいる。でも結局確率だ。自分の子には辛い時は(学校に)行かなくてもいいと僕は言っている。でも行ったほうが、一応確率が高い。高校を卒業して、できないことは少ないが、卒業しないとできないことが山ほどある。あなたは何ができるのか、どういうことができるのかまだ自分でも分かっていないから、選択肢を残すためには学校に通い続けるべきじゃないかと言った」と、将来の可能性を広げる・残す意味でも学校に通うべきだとした。 アメリカでもホームスクーリングを利用する人も多く、実際にパックンの甥、姪もそうだという。「親がずっと面倒を見ていろんな教科を教え込む。通信校に通いながらお父さんやお母さんが見るという子もいる。スペルコンテストなどがあるが優勝するのは大体ホームスクールの子だ。だからとんでもない天才を生み出すシステムでもある。でもみんながそんなしっかり面倒を見てくださる家庭で育つかと言ったらそうでもない。もちろん不登校、自分の学びを見つける選択肢は残すべきだと思う。でも迷っているなら学校に行ったほうが安全かなと思う」と述べた。
■学校より家が楽しくなりすぎた?
パックンが、ゆたぼんに質問を投げかけたのは、仮に肉体的・精神的な負担などからではなく、エンタメの世界にどっぷり入り込むことによって、不登校になるケースだ。「例えば学校に行かずに、学びといったらずっと一日ゲームをやっている、TikTokをやっている、そういう後輩もいらっしゃるだろう。そういう子には何と話しかけるか」と質問すると、ゆたぼんは「それでいいんじゃないか」と答えた。さらに「自分がやりたいようにしたらいいと思う。そこである時、気づくと思う。このままでいいのかなと。僕も気づいた。自分でやっていて、俺はちょっと勉強をやりたいかもと。自分でやっといたほうがいいかというか、やりたいなと。やりたい時が突然来る。僕の勉強の場合も突然来た。たぶん、その子も来ると思う。ゲームをやりたいのだったら、ゲームをずっとやって、eスポーツを目指したらいいじゃないか」と語った。 これにパックンは「僕は風邪のふりをして仮病で休んだことが何回かあるが、途中でつまらなくなって治る。『もう熱は下がった。学校に行く』と。やることがないからだ。学校の方が結局、楽しい。だから学校より楽しい自分の部屋がここ数年で成立したから、ヤバいと思う。学校をTikTokより面白くしようとしたら結構ハードルが高いと思う」と、自宅での個人空間が、学校で得られるものよりも楽しく感じてしまった場合、より登校する理由を見いだせなくなってしまうという指摘だ。「学校より速いスピードで学ぶ子はいっぱいいる。逆に学校に足を引っ張られている人がいる。でも一番気にしているのは鬱の問題でもいじめの問題でもない。ただ学校は面白くないからといって、家でエンターテインメントに触れたいから、SNSをやりたいから行かない子。その子たちの何割が幸せな人生を送れるか、心配だ」と述べた。 その上で、改めてまだ社会は、学校に通っていた人が圧倒的多数である現実を見ながら「ちょっと気を付けないといけないのは、35万人はすごい人数だがそれでも結局、全部の学生数の4%ぐらいだ。だからまだ学校を出た人が大半の社会だから、その経験がないとちょっと一致するのは難しい。96対4だ」と、不登校のまま社会に出た時に、その社会へと一致することの難しさを想像していた。 (『ABEMA Prime』より)
ABEMA TIMES編集部