「絶対ゲームに採用すべき!」『ダイの大冒険』本家ドラクエでも使いたい「伝説級の最強武器」
■戦士でも呪文が使える!? メラ、イオ、バギと使い分けが可能な「グレイトアックス」
獣王クロコダインは、戦士でも呪文が使える両手斧「グレイトアックス」を装備している。こちらを手がけたのもロン・ベルク、やはりすごい腕前だ。「唸れ」の掛け声に続けて爆音ならイオ系、轟火ならメラ系とクロコダインのパワーに乗せて敵を一掃できる。 もともとクロコダインは「真空の斧」という武器を愛用していた。こちらは魔法力を秘めた宝玉(魔宝玉)によって、バギ系の呪文効果を奮うことができる武器だ。作中ではダイたちとの戦いにおいてはバギによって動きを封じ、ポップのメラゾーマさえ防御するという使い方を披露。腕力だけではないところを見せている。 真空の斧は大魔王バーンの攻撃によって魔宝玉ごと粉々にされてしまったが、その後、ロン・ベルクによってグレイトアックスを譲り受けたクロコダイン。バギの効果は見られなかったものの、盟友バダックがバギについても触れているので、おそらく使い分けができるのだろう。ギラ系やヒャド系はないのだが、メラとイオ、バギがあれば、かなり十分ともいえる。 クロコダインも「ちょっとしたアバンストラッシュ気分だわい……!!」と、最終決戦となった地上にいる敵モンスターを相手に優位に立っていた。 それにしても、異なる呪文をアイテム効果として使えるなんて、ゲームでも見たことがない。単体攻撃のメラ、グループ攻撃のバギ、全体攻撃のイオと分かれているのが素晴らしい。 武器自体の攻撃力も相当高いので、こんなアイテムがゲームに登場したら伝説級だ。戦士タイプの仲間キャラにとって、敵の特性に応じて呪文の使い分けができる武器は相当嬉しいはず。防御力の高い敵が複数登場した時に重宝しそうである。
■敵の行動を封じる! じわじわとHPを削り取ってやりたい「死神の笛」
最後まで徹底した悪役だったのが、大魔王バーンの側近として登場したキルバーンだ。彼の武器「死神の笛」は死神にピッタリの大きな鎌で、これを振るうと空気の流れが笛を伝わり、人間の耳にはほとんど聴きとれない高周波の音を出す。 これにさらされた人間は視覚と聴覚を狂わされてしまい、最終的には全身の感覚を奪われてしまう。死の大地で対峙したポップは体が動かない状況に追い込まれてしまい、万事休すとなったほど。キルバーン本人も“暗殺には最適”と言っているが、体の動きを封じられて、あの大きな鎌で喉笛を引っ掻されそうになるなんて……考えただけでも体が硬直してしまいそうだ。 ゲームだと敵モンスターが使ってきそうな武器だが、自分で使えるならぜひとも欲しい。まずはこの笛を吹いて動きを数ターン止めておき、一斉攻撃で敵を仕留める。う~ん、勇者一行なのに死神のような姑息さがあるので、ちょっと引いてしまうかも。じわじわと相手のHPを削り取るなんて、伝説の勇者たちがすることではないかもしれない……。 ゲーム化は難しいかもしれないが、こういった武器があってもいい気がする。……とはいえ、原作では竜騎将バランには通用しなかった。レベルが高い相手には効かないのかもしれない。そうなると、ボス戦では使えないのだろうな。 ほかにも大魔王バーンが装備していた「光魔の杖」も、ゲームに登場する「理力の杖」とは違いがあり、魔法力の高いキャラが装備することで強い武器へと変化する。面白いアイデアだし、呪文や闘気の攻撃を防ぐことが可能となっていたのも良かった。竜の騎士の必殺技「ドルオーラ」を防ぐのだから、攻防一体の素晴らしい武器だった。 また、武器ではないが、装備しているだけで呪文を跳ね返す究極の盾「シャハルの鏡」もワンセットで欲しいところだ。 このように『ダイの大冒険』では、本家『ドラクエ』シリーズでも使いたくなるような魅力的な武器が続々登場している。そんな想像をしながら読み返してみるのも、また一興ではないだろうか。
ジャッキー