2024年6月の住宅ローン金利(フラット35、変動金利、10年固定)を予想! 金利の推移、今後の金利動向を確認しよう
市場金利の推移は?
日銀の政策金利(短期金利)は17年ぶりに引き上げ 住宅ローンの変動金利は、市場の短期金利がベースとなっている。その短期金利を動かしているのが日銀の金融政策だ。 日銀は、3月19日の金融政策決定会合にて、マイナス金利政策を解除し、大規模な金融緩和政策を見直すことを決定した。短期金利については、無担保コールレート(オーバーナイト物)を指標としており、「▲0.1%」から、「0%~0.1%程度」へと目標金利を引き上げた。2007年以降、17年ぶりの利上げだ。 ただし、「現時点の経済・物価見通しを前提にすれば、当面、緩和的な金融環境が継続すると考えている」としており、急激に短期金利を引き上げる意向はないとしている。 日本の10年国債は、マイナス金利の解除が決定し、上昇中 次に、住宅ローンの固定金利のベースとなる、市場金利(10年国債)の動向を見ておこう。 まずは、米国の長期金利を見ておこう。米連邦準備理事会(FRB)は、インフレ対策のため、かねてより積極的な利上げを実施。だが、金利の引き上げ局面は終了し、現在は利下げのタイミングに注目が集まっている。4月30日~5月1日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)でFRBは、政策金利を据え置きとした。インフレについては、想定より上振れしている状況を示したことから、市場の状態としても、利下げの時期はさらに遅くなると見られている。 2024年5月21日現在の米国長期金利(10年国債利回り)は4.412%となっている。 一方で、日本の長期金利(10年国債)は、金利が上昇しつつある。 日銀は長年、金融緩和政策により、低金利を維持してきたが2024年3月19日の金融政策決定会合にて、10年国債金利の上限目標(1%)を撤廃した。とはいえ、これまでと同程度の長期国債の買入れを継続する他、長期金利が急激に上昇する場合は機動的に買入れ額の増額などで対応するとしており、金融緩和的な立場は継続している。 2024年5月22日現在の市場金利(10年国債利回り)は0.994%だ。なお、同日、10年国債利回りが一時、1%超えとなった。これは、2013年5月以来およそ11年ぶりとなるため、今後の動向に注視したい。 現状の住宅ローン金利については、変動金利以外は上昇基調にあるのは間違いないが、それでも過去10年で見ると、まだ低水準であることに変わりはないのが現状だ。