埼玉・所沢で「リクルーター」役か 強盗致傷容疑で会社員を逮捕
首都圏で相次ぐ強盗などのうち、埼玉県所沢市で起きた事件で、実行役を集める「リクルーター」で関与したとして、埼玉県警や警視庁などの合同捜査本部は2日、愛知県知多市日長丸根田、会社員、名倉優也容疑者(31)を強盗致傷などの容疑で逮捕した。一連の事件で、リクルーターが逮捕されるのは初めて。 【写真で見る】相次ぐ凶悪強盗、防犯のポイントは? 逮捕容疑は、佐藤聖峻(きよたか)被告(25)=強盗致傷などの罪で起訴=ら実行役3人をそそのかして強盗を決意させ、10月1日未明、所沢市北野新町2の住宅から現金約16万円などを奪い、刃物で住人男性(85)にけがをさせたとしている。 捜査関係者によると、名倉容疑者は「所沢の事件で逮捕された人たちを紹介した。金に困ってやった」と容疑を認めているという。 名倉容疑者は、X(ツイッター)の求人投稿を通じて応募した実行役らに、秘匿性が高い通信アプリ「シグナル」と「テレグラム」で、「ホワイト案件」「物品の運び」「リスクは無い」などとメッセージを送って現場付近まで誘導し、指示役に引き継いだとみられる。 仕事内容を知った実行役から問い合わせがあったが、名倉容疑者は強盗するよう仕向けるメッセージを送っていたという。 捜査本部がシグナルなどを解析し、名倉容疑者が浮上。「闇バイト」の募集にも関与したという趣旨の供述をしているという。 所沢事件の実行役は4人とみられ、うち2人は9月30日に東京都国分寺市であった強盗致傷事件にも関与したとみられる。【田原拓郎】