キスマイ藤ヶ谷太輔&奈緒が考える“上手くいく恋愛”の秘訣 パブリックイメージへの本音も【「傲慢と善良」インタビュー前編】
【モデルプレス=2024/09/10】映画『傲慢と善良』(9月27日公開)でW主演を務めるKis-My-Ft2の藤ヶ谷太輔(ふじがや・たいすけ/37)と女優の奈緒(なお/29)。今作で2度目の共演となる2人が、恋愛観や役との共通点、互いの印象などを語った。<前編> 【写真】キスマイ藤ヶ谷太輔&奈緒、手繋ぎ密着ショット ◆映画「傲慢と善良」 原作は辻村深月氏による同名小説。現代に生きる人々のリアルな恋愛観や価値観が描かれた本作は、多くの共感を呼び、発行部数100万部突破の2023年最も売れた小説となった。主人公の架(藤ヶ谷)と真実(奈緒)はマッチングアプリで出会い婚約するも、直後に真実が突然失踪。彼女を探すうちに知りたくなかった過去と嘘が明かされていく。“一生に一度の選択”を描いた感動の恋愛ミステリーで、映画版ではオリジナル展開も待ち受けている。 ◆藤ヶ谷太輔&奈緒、撮影現場で情報共有 ― 撮影にあたって、お二人で恋愛観や結婚観のお話を沢山されたとのことですが、具体的にどのようなやりとりをしていたのでしょうか? 藤ヶ谷:撮影期間は僕らだけではなく、携わってくださった方全員が、愛や恋愛、結婚観について真剣に考えていたと思います。特に役に活かそうとか、「教えて!」とかではなくて、なんとなくポロポロと。 奈緒:そうですね。撮影しているシーンがきっかけで、自分だったらどうするかとか、最近こういう話相談されたなとか。私たちはマッチングアプリを使う機会がないので…。 藤ヶ谷:思うようにマッチングできなかったら寂しいじゃないですか(笑)。本名と顔写真を公開してマッチ出来なかったら。 奈緒:リアクション0は寂しいですよね(笑)。 藤ヶ谷:「これ本当に本人です!」って自分で書きます(笑)。 奈緒:強めにアピールしないとですね(笑)。私の友達はマッチングアプリで素敵な方と知り合って、結婚して、今すごく幸せに暮らしているんです!そういった身近なお話からも、今はこういう風に恋愛する選択肢があるんだなって皆で語り合っていました。 ― もし、マッチングアプリができるとなったらやりたいですか? 藤ヶ谷:それこそ「傲慢と善良」じゃないですけど、特に男性側はすごく背伸びしそうです。僕のイメージですけど、女性側は写真にこだわる。男性は自然に撮っている風だけど、プロフィールでめっちゃ背伸びするみたいな(笑)。 奈緒:難しいですよね。私は自分がもしマッチングアプリをやるってなったら、会った時の印象の方が良いなって思ってほしいので、あえてそんなに期待をされないプロフィールにするかもしれないです。 藤ヶ谷:背伸びせず、シンプルに書いてマッチングした人の方が、続きそうな気がしますね。 ◆藤ヶ谷太輔&奈緒が考える上手くいく恋愛の秘訣 ― 恋人関係が上手くいくために必要なことは何だと思いますか? 藤ヶ谷:恋愛だけではないですけど、20代を経て、人に対して求めないことが最大の愛であることを学びました。そうすると、自分自身も生活が楽になったんです。「なんで自分がこう言ったのに、こう言ってくれなかったんだろう」っていうのは想像の世界なので、自分が何かを渡した時に、お返しが来ないのを「なんだよ!」って思うのではなくて、やりたかったらやれば良いっていう、シンプルな考え方になりました。あと、「言ってなかったけど、先月ああやって話した時、本当はこう思っていたからね」っていう実は…みたいなことってあるじゃないですか。もうどうにもできない不可能な…(笑)。自分の中では、できるだけその時に言う勇気とか、伝えられる覚悟がなかったものは、もう言わないです。 ― 真実は恋愛が上手くいくように嘘をつきますが、恋人間での嘘や秘密についてはどのように思われますか? 奈緒:理解はできるんですけど、誰かを傷つけてしまう嘘とか、信頼関係が築けない嘘はやめた方が良いのかなと思います。でも、墓場まで持っていけるような嘘で、それが本当に相手のためになることだったら、必要かもしれないです。わざわざ相手にぶつけて、傷めつける必要はない"真実"もあると思います。相手に全部をさらけ出すのは、時間をかけてやっていけば良いのかなと。相手のためになることを、嘘じゃなくてもその時に判断していけば、もしかしたらそれが恋愛を深めていく1歩のキーになるのかもしれないと今回の作品でも思いました。 藤ヶ谷:賢くないとできないですよね。それこそ墓場まで持っていくには、1個の嘘がバレそうな時に、どんどん嘘を重ねないといけないと思うので、言った言葉を常に覚えておかないといけない。僕は「え?」ってなるので絶対に無理だと思います(笑)。多分そういう人はやらない方が良いですね。 ◆藤ヶ谷太輔、役との共通点は“背伸び” ― それぞれご自身が演じた役と重なる部分があったとお聞きしましたが、どのような部分に共感しましたか? 藤ヶ谷:この本が発売されて、僕が好きで勧めているということが辻村(深月)さんの耳に入った時から「(架を)やってもらうならこの人」と思っていてくださっていたらしいんです。その時はお会いもしていなかったので、2011年にキスマイとしてデビューして、テレビに出始めて、何年間かのテレビの中の自分のイメージか何かがバシッて。背伸びしてテレビに出ていたんだろうなと思います。背伸びしないと潰れてしまう瞬間というか、自信がなくてもあるようにしていたらできるようになることもあると思うので、自分で自分を奮い立たせていました。自分を着飾るみたいなことはしてたであろうし、そういうのは年々減ってきてはいますけど、この仕事をしていると、要所要所でこれからもやるだろうなと思います。 ― 奈緒さんから見て、藤ヶ谷さんと架に共通点はありましたか? 奈緒:以前共演した時から、藤ヶ谷さんはすごく純度の高い優しさを持ってらっしゃる方だと思っていました。そういう部分が架にもあって、架の善良な部分が、藤ヶ谷さんの中にある善良な部分とマッチしていると思います。あと、少し抜けてらっしゃるところもあるので(笑)、だからこそ「そこに気づいてほしいのに、気づかない」みたいな真実とのすれ違い部分が、ナチュラルに架に反映されていたと思います。原作を読んだ時に、そこが自然に落とし込める方じゃないと、架が嫌な人に見えてしまう、とても難しい役だと思っていました。真実もその架の善良さが時にいじらしいから色々とアプローチをしていく…というすれ違いがチャーミングに愛おしく感じられたのは、藤ヶ谷さんが息を吹き込んだ架君がいたからです。 ◆奈緒、パブリックイメージへの本音「楽しめると良いな」 ― 奈緒さんが真実に共感した部分も教えて下さい。 奈緒:人から見られる自分とか、自分しか知らない自分とか、みなさん誰しも持ってらっしゃると思うんですけど、初めてお会いする方たちから持たれる印象が真実と似ていると思います。人から見られる自分が「そこまで良い人じゃないんだけどな」と感じる時期があったので、すごく共感しました。私は自分がどういう人間かを相手に伝えるようにしていて、「まぁ良いか」みたいな気持ちがあるので、真実みたいに苦しむことはなかったんですけど、真実はどこか他人から求められる像に合わせに行こうとしているから「そういう選択をすると苦しいよね」って思いました。特に恋愛になると、よりそうなってしまうんだろうなというところは想像ができたので、共感しやすかったです。 ― 真実は親から求められる部分もありますよね。 奈緒:家族の部分もすごく共感します。私も家族がすごく大好きで、母が私のことをどう思っているかというのを小さい時からすごく気にする子どもでした。私と家族は今、真実のように悩む関係性ではないけれど、1歩選択を間違っていたらこうなってしまっていたのかなとか考えました。 ― 藤ヶ谷さんは奈緒さんと共演されて、どのような印象を持ちましたか? 藤ヶ谷:奈緒ちゃんは本当にすごく自然なんですよね。フラットで、柔らかくて、自然なんですけど、それこそ初めて会う人とかに悪意なく「いつもニコニコしているよね」とか、「絶対怒んなさそう」とか言われると思います。 奈緒:言われる! 藤ヶ谷:外から「優しそう」っていう情報が多いと、「怒っちゃいけないのかな?」とか、ちょっとでも不機嫌な顔でもしたら「今日どうしたんだろう」って。見られ方がどんどん膨らんでいくみたいなのはあるんじゃないかなと思います。そこで苦しむこともあるだろうし、そうしとかなきゃって思っているのかなと。 奈緒:怒ったエピソード探さないと!ってなります。「こういう時に怒ることあるんですか?」って聞かれるので、日々のイライラを集めとかないと!っていう気持ちになります(笑)。 藤ヶ谷:このビジュアルでバラエティに出た時の怒ったエピソードがエッジ効きすぎていると、「そういう人なんだ」って好感度が上がるというより、「本当はこういう人なんだ」って勝手に上げられたものが、勝手に下げられちゃうみたいなのはあると思いますね。 奈緒:パブリックイメージを楽しめると良いなって思います。例えば「怒らないですよね?」って言われたら「…と思うでしょ?」みたいな(笑)。 藤ヶ谷:(笑)。キャリアとか出演する番組で、関係性を築けるからこそできることもあると思います。そういうのはある意味ちょっとずつ楽しめるようになっていますね。 奈緒:私も少しずつ楽しめるようになっています! ★後編では、人生の転機となった選択や、日頃のマインドセットについて語ってもらった。(modelpress編集部) ◆藤ヶ谷太輔(ふじがや・たいすけ)プロフィール 1987年6月25日生まれ。神奈川県出身。2011年8月にKis-My-Ft2としてデビュー。近年の主な出演作は、奈緒と共演した『やめるときも、すこやかなるときも』(日本テレビ/2020)、『ハマる男に蹴りたい女』(テレビ朝日系/2023)、映画『そして僕は途方に暮れる』(2023年)など。 ◆奈緒(なお)プロフィール 1995年2月10日生まれ。福岡県出身。2013年に『めんたいぴりり』(テレビ西日本)で女優デビュー。近年は『ファーストペンギン!』(NTV/2022)『あなたがしてくれなくても』(CX/2023)、『春になったら』( カンテレ・フジテレビ系/2024)、映画『先生の白い嘘』(2024年)などに出演。TBS10月期主演ドラマ『あのクズを殴ってやりたいんだ』が控える。 <藤ヶ谷太輔> ヘアメイク:大島智恵美 スタイリスト:横田勝広(YKP) <奈緒> ヘアメイク:masaki スタイリスト:岡本純子 【Not Sponsored 記事】
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