福山の夏休み開始、7月21日に 市立小中高など2025年度から 近年の猛暑踏まえ変更
広島県福山市教委は13日、2020年度から8月1日としている市立小中高校や義務教育学校の夏休みの開始日について、以前の7月21日に戻すことを明らかにした。近年の猛暑を踏まえて25年度に変更し、県内の多くの公立校と同じ時期にする。児童生徒や保護者から見直しを求める声が相次いでいた。 【写真】猛暑の中、熱中症対策で日傘を差して登校する福山市内の児童たち この日の教育委員会会議で説明した。規則で定める夏休み期間を現行の8月1~31日から7月21日~8月24日とし、開始日を11日、終了日は7日それぞれ前倒しする。12月に学校や保護者に文書で変更を伝える。 見直しに際し、市教委は19~24年の直近6年間を対象に市内の夏場の気温を比較。最高気温の平均は7月下旬が33・4度と、8月下旬の32・7度を上回った。35度以上の猛暑日も24年は7月下旬が8日、8月下旬は5日となるなど7月が多い傾向だったという。 市立学校の夏休みは以前、7月21日から8月31日までだった。子どもの余裕のある学びなどにつなげる目的で、20年度から1日6時間の授業を原則5時間とし、夏休みを8月の1カ月間に短縮。授業時間の削減分は夏休みを削った日数で補う運用とした。 児童生徒は、暑さが厳しい7月下旬に日傘を差すなど熱中症対策をして登下校。体調不良を訴える子がいたほか、体育の授業や部活動が制限されるなど学校生活にも影響が出ていた。夏休み期間の変更後も、1日の授業を原則5時間とする運用は変わらない。 小林巧平教育長は「酷暑による児童生徒の安全確保に配慮して夏休みの開始日を前倒しし、期間も従来より延長することにした。子どもたちの健康上の負荷を軽減し、安心安全な学校生活の実現に努める」としている。
中国新聞社