阪神は岡田彰布監督の退任がCS突破への起爆剤となるか? 名コーチ・伊勢孝夫が考察する「下剋上の条件」
CSファイナルステージ/巨人戦第1戦 髙橋遥人第2戦 ジェレミー・ビーズリー第3戦 才木浩人第4戦 大竹耕太郎第5戦 村上頌樹第6戦 髙橋橋遥人 or 青柳晃洋らを筆頭に総力戦 このローテーションは、いわばリスク分散型となるわけだが、もちろん賛否あるだろう。ただ巨人に勝つことを大前提として考えると、これくらい思いきった戦いが必要になるのではないかと思うのだ。 そのなかでキーマンを挙げるとすると、やはり昨年MVPの村上だろう。村上で勝ちを拾えるかどうかで、阪神のCSの行方は大きく変わってくるような気がしてならない。村上が快投を演じれば、"下剋上"の確率はグッと上がってくる。 【岡田監督の退任は吉とでるか?】 とはいえ、まずはファーストステージだ。阪神がDeNAに勝つには、打ち合いに持ち込ませないことだ。DeNA打線は、シーズン終盤でも好調な選手が多く、どこからでも点を取ってくる。なかでも牧秀悟、タイラー・オースティン、宮?敏朗の中軸は破壊力十分。阪神打線も悪くはないが、打ち合いになると分が悪い。阪神としては勝ちパターンの投手リレーは決まっているだけに、先発がしっかり試合をつくることができれば勝つ確率は自ずと上がる。 あとはDeNA投手陣からどう点を奪うかだ。初戦はエースの東克樹で間違いないだろう。左腕の東は、キレのいいストレートにカットボール、チェンジアップが大きな武器で、制球力もよく、打者の左右に関係なく打ち崩すのは厄介な投手だ。 そんな東をどう攻略するかだが、やはり森下翔太、大山悠輔の右打者に期待することになるが、そのためにはいかにしてふたりの前にランナーを置けるかが重要になる。それこそ昨年日本一を達成した阪神の野球である。 そう考えると、ファーストステージ初戦の初回、1番の近本光司がどんなバッティングをするか、2番の中野拓夢がどう中軸へとつないでいくのか。流れをつかむという意味でも、初回の攻撃がファーストステージを占う攻防になる気がする。早めに得点することができれば、それだけ先発陣の不安も減らすことができるわけだ。