「黒いのが飛んできた」住宅密集地で2件相次いだ火事、風下の建物に「飛び火」の可能性、乾燥注意報も 大阪市生野区
読売テレビ
17日、大阪市生野区の住宅密集地で2件相次いだ火事。警察や消防は1件目の火事の火の粉が飛んで別の建物に燃え移る「飛び火」が原因である可能性も含めて、慎重に調べています。(取材・報告=木村智子 記者) (木村記者) 「火事から一夜明け、現場では警察などが現場検証を行っています。時間が経ちましたが、いまも焦げた臭いが残っています」 建物の屋根は完全に抜け落ち、柱は真っ黒く焦げていました。 1件目の火事があったのは17日午後3時すぎ。大阪市生野区の住宅密集地にある店舗兼住宅で「煙が出ている」と近くに住む人から通報がありました。 近所の人 「怖かったです。真っ赤に上に炎があがっていて、向こうの建物がわからないくらい真っ黒い煙が上がっていました」 この火事で、隣接する住宅を含めて合わせて4棟が焼け、住人の田窪松枝さん(81)が死亡。田窪さんの夫(87)が軽傷を負いました。 さらに、1件目の火事が起きた約40分後、今度は100メートルほど離れた場所でも住宅3棟が焼ける火事がおきましたが、ケガ人はいませんでした。 当時、大阪市内の風速は平均毎秒2.9メートルと、そこまで強くありませんでしたが、1件目の火事の煙が流れる風下に2件目の現場があることがわかります。 また、大阪市内には乾燥注意報が出ていたということです。 2件目の火災現場近くでは…。 近所の人 「最初の火事の時に煙とかがきていて、黒いのが飛んで来ていた。これ。気づいたら向かいの家が真っ赤で、あわてて避難した」 焼けた灰などが飛んできていました。 一連の火災について、小田原市消防本部の火災調査官だった永山政広さんは、「現場の燃焼が激しければ激しいほど、大きな上昇気流が発生し、火の粉などが高く舞い上げられるようになり、飛び火の可能性が高くなる。もし近所で火災が発生したら、外にある燃えやすいものは片付けることが重要」と指摘しました。 警察は、1件目の火事が2件目に飛び火した可能性も含めて、慎重に原因を調べています。
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