那須川天心、来秋にも世界タイトル初挑戦 左目の上のキズは「縫うかも。格闘技が一番大事。そこで生きるなら、顔に針を通そうかな」ボクシング
ボクシングの7大世界戦(13、14日、東京・有明アリーナ)でプロ初タイトルとなるWBOアジアパシフィックバンタム級王座を獲得した那須川天心(26)=帝拳=が、早ければ来年秋に世界タイトルに初挑戦する。帝拳ジムの本田明彦会長が15日、明らかにした。那須川は同日、東京都内で会見し、判定勝ちした一戦の終盤で負った左目上の傷に言及してプロ意識をにじませた。 世界の頂点が見えた。ボクシングで初のベルトを獲得し、国内での世界戦資格を得た那須川が、2025年秋にも待望の大舞台に立つ。 本田会長は、7大世界戦の一夜明け会見会場で取材に応じて「あと2試合やって、順調にいけば来年秋にやらせる」と明言。全勝をキープすれば、カウントダウンが進むことになる。 ゴーサインの少し前、那須川は会見の冒頭、バッティングで負った傷口の縫合について「断固拒否。驚異的な回復を願ってます」と笑顔で語ったが、後半で改めて問われて本音が出た。「変な治療をすると、今後にも響く。縫うかもしれないという方向を考えてます。格闘技が一番大事なので。そこで生きるなら、顔に針を通そうかな」と真剣な表情で語った。 明るいキャラクターは健在。14日の試合後の勝利インタビューでの「顔で売ってる」という自身の一言に触れて「あそこは笑ってほしいんですよ。シーンとしちゃって。(顔が)いいと思ってないですから」。ひと笑い取って、会見を盛り上げるのも忘れなかった。 12月には海外合宿を行う予定。自ら仕掛けるための攻めの引き出しなど、課題と向き合って大一番にじっくり備える。
中日スポーツ