エンブラエル、E190F貨物機がFAA認証取得 低コストで隙間市場狙う
エンブラエルは、リージョナルジェットのエンブラエル190(E190)を旅客機から貨物機へ改修したE190F「Eフレイター(E-Freighter)」が、FAA(米国連邦航空局)の認証を取得したと現地時間10月10日に発表した。7月にANAC(ブラジル民間航空庁)から認証を取得しており、今年後半にはEASA(欧州航空安全庁)からも取得する見通し。 【写真】FAAから認証を取得したE190F E-Freighter E190Fの初号機(登録記号N986TA)は今年4月に初飛行。米国のリース会社リージョナル・ワンが導入予定で、eコマース(電子商取引)が世界的に旺盛な中、小型貨物機の需要獲得を目指す。 エンブラエルは、E170とE175、E190、E195で構成する「Eジェット」(E1)のうち、100席から120席未満のサイズとなるE190と、130席から150席未満のE195を、旅客機から貨物機へ改修する「Eフレイター」プログラムを2022年にスタートさせた。 カーゴ・ローディング・システムは、U.S.カーゴ・システムズ(USCS: U.S. Cargo Systems)が開発し、FAAの認証を9月に取得している。 Eフレイターは、ナローボディ機よりも容積容量が50%以上、航続距離は大型貨物用ターボプロップ機の3倍、運航コストは最大30%低くなるという。床下とメインデッキ(改修前の客室部分)を合わせると、構造上の最大積載量はE190Fが13.5トン、E195Fは14.3トンになる。
Tadayuki YOSHIKAWA