【競輪】神山雄一郎が引退発表 史上最多G1・16勝、生涯獲得賞金29億円超えのレジェンド
史上最多のG1・16勝、同じく最多の生涯獲得賞金29億円超え、3人目のグランドスラム達成など、輪史に数々の大記録を刻んできた王者・神山雄一郎(56=栃木)が24日に都内で会見を行い、今年限りで現役を退くことを発表した。 【写真】93年、地元オールスターでG1初制覇を果たし号泣 失格の影響もあり、デビュー2年目の89年から在籍してきたS級から来期(来年1月~)A級に陥落することが決まっており、さらに来々期(同7月~)のS級復帰も難しい状況で、決断に至った。 23日の取手最終日7Rがラストランになり、見事に差し切って有終の美を飾った形だ。 神山は68年4月7日、栃木・小山市で自転車店を営む家に生まれた。自転車の名門・作新学院高から競輪学校(現養成所)61期生として入学。在所1位、卒業記念レースも5戦全勝の完全Vでチャンピオンに輝いた。 88年5月8日に花月園でデビュー(1<1>(1))。翌年には小倉競輪祭の新人王に輝き、S級1班に昇班。G1(当時特別)タイトル獲得も時間の問題と思われていた。だが、後輩で生涯のライバルとなる吉岡稔真(引退)に先を越されるなどなかなか結果が出ず、初タイトルは93年の地元宇都宮オールスターまで待たなければならなかった。この時の表彰式での男泣きは語り草になっている。 その後は先行、まくりを主体にタイトルを総ざらいし、99年静岡の日本選手権(ダービー)を制して井上茂徳氏、滝沢正光氏(ともに引退)に次ぐ史上3人目のグランドスラマー寛仁親王牌を含めた6冠としては史上初)に輝いた。オールスター5勝、競輪祭4勝、寛仁親王牌3勝、高松宮記念杯2勝、日本選手権(ダービー)と全日本選抜1勝ずつのG1・16勝、総獲得賞金29億円超え、KEIRINグランプリ(GP)16度出場など、保持する記録は数え切れない。ただ、4年連続2着など、何度も手の届くところまで来ていたGPだけは、ついに勝つことができなかった。 また、長年ナショナルチームにも所属し、96年アトランタ、00年シドニー五輪に出場。89年リヨン(フランス)世界選手権ではスプリントで銀メダルを獲得している。 ◆神山雄一郎(かみやま・ゆういちろう)1968年(昭43)4月7日、栃木県小山市出身。作新学院高卒。競輪学校(現養成所)61期生で在所1位で、卒業記念レースでも5戦全勝の完全V。88年5月に花月園でデビュー(1<1>(1))。93年宇都宮オールスターでG1初制覇。G1優勝は史上最多の16度(競輪祭新人王除く)。99年に井上茂徳、滝沢正光に続くグランドスラムを達成。G2優勝は9度。通算獲得賞金29億3830万1609円は歴代トップ。通算成績2931戦909勝。自転車競技では96年アトランタ、00年シドニー五輪出場。89年リヨン(フランス)世界選手権のスプリントで銀メダル獲得。180センチ、87キロ。血液型B。