「2人に1人が経験している「人間関係リセット症候群」、世間は案外肯定的だった
スマートフォンやSNSの普及により、日常生活においてもインターネット上でも、人と人とが気軽に繋がれるようになりました。そんな現代において「人間関係リセット症候群」が話題となっています。衝動的にSNSのアカウントや連絡先などを削除したり変えるなどして人間関係を一掃してしまう行動のことで、医学用語などではなく、心理状態を表した造語です。 人間関係に疲れてしまう瞬間は多くの人が経験していることだと思いますが、実際に「人間関係をリセット」したことのある人はどれくらいいるのでしょうか。『kufura』では、20~60代の男女499人にアンケート調査を行い、その実態を探りました。
2人に1人が「人間関係をリセットしたことがある」
まず、これまでに「人間関係をリセット」したことがあるか聞いたところ、約4割の人が「複数回ある」(44.3%)と答え、「一度だけある」(10.0%)を含めると半数以上の人が、何らかの理由で「人間関係をリセット」した経験があることがわかりました。 【これまでに、「人間関係をリセット」したことはありますか?】 一度だけある・・・50人(10.0%) 複数回ある・・・221人(44.3%) ない・・・228人(45.7%) 続いて、どのような理由で「人間関係をリセット」することに至ったのかを教えてもらいました。 ♦️人間関係のトラブル、価値観の不一致 多かったのは、「人間関係のトラブル」や「価値観の不一致」をあげる声でした。これまで構築してき人間関係にストレスや疑問を抱き、徐々にであったり、ある日突然ふとした瞬間にリセットに踏み切るようです。 「ジムでの人間関係がこじれて」(65歳女性/会社経営・役員) 「建前ばかりの付き合いで本音を探り合う関係が嫌になった」(53歳男性/その他) 「高校時代からの友達で人間関係が嫌になってすべて切りました」(53歳男性/その他) 「根本的に合わないと思った時には全てリセットします」(48歳男性/その他) 「大学時代のサークルの人間関係が面倒になったので社会人になってから連絡を取らなくなった」(35歳男性/公務員) 「友人と言いながらいつも私に頼られて依存されることにほとほと疲れたから。そんな友人ばかりで疲れたので、縁を切ったらとても楽になった」(65歳女性/主婦) また、「金銭の貸しで返してもらえなかったため、縁を切った」(51歳女性/学生・フリーター)や「しつこく交際を迫ってきたので縁を切った」(67歳男性/コンサルタント)など、金銭や恋愛絡みのトラブルなどから人間関係をリセットしたという人もいました。今後のコミュニケーションが困難だと感じたとき、関係性のリセットを選択するようです。 ♦️職場、仕事のストレス 続いて多かったのは、職場や仕事のストレスが起因だったという意見でした。会社での人間関係のこじれから、転勤や転職を機にリセットしたという人が目立ちました。 「ブラックな会社で一緒に働いていた人たちと会うと、嫌な思い出が蘇るため、関係を断った」(50歳女性/総務・人事・事務) 「以前の職場で上司と揉めてぶちぎれ退社。同僚ともそれきり」(61歳男性/営業・販売) 「会社を辞めた後は自分の現状を知られたくなく、全員と連絡を断つ」(42歳女性/デザイン関係) 「自分が体調を壊して前の職場を辞めたときに、自分に対する周りの気遣いが負担に感じたので、人間関係をリセットして、心機一転、新たな生活の一歩を踏み出した」(53歳男性/研究・開発) 「定年退職してからは、気の合う仲間としか会いたくない。元上司に会って胡麻すりたくない」(69歳男性/その他) 転職や転校、引っ越し機に、何となく付き合っていた人との関係を見直し、リセットする人も少なくないようです。「年をとっても付き合える知人は限られてくるので、本当に付き合っていける人だけ連絡をとるようになった」(64歳女性/主婦)という声もありました。