玉森裕太”海里”の昔の笑顔が最高…一方、それぞれの怖すぎる裏の顔とは?『あのクズを殴ってやりたいんだ』第4話考察
前を向くゆいが格好いい!
7年前の事故から時間が止まっていたのは、海里だけではない。その事故のトラウマから、ゆいもずっと誰かのセコンドにつくことができなかった。しかし、父親の羽根木(渡部篤郎)に叱咤されたことで、久しぶりに香織(晝田瑞希)のセコンドに入ることに。 ゆいは、海里をなんとか変えたいと思う一心で、彼をボクシングの試合に誘うことにした。 ただ、個人的には、そこまでしてボクシングに向き合わせる必要はあるのか? と思ってしまう。頑張って試合会場に現れた海里は、明らかに苦しそうだった。人生には、乗り越えなければならないものと、乗り越えなくてもいいものがあり、今回の件は後者な気がする。 しかし、「ゆいのおかげで、ここまで来れたよ」と感謝していたということは、前進できたことがうれしかったのだろうか。それに対して、「遅いよ。海里のこと、ずっと好きだった」と返し、「あっ、返事とかいらないから。女として見られてないこと、最初から分かってるし。これからは、トレーナーとして前を向いて進んでいく」と前を向くゆいは、本当にかっこよかった。 「あの子が来てから、止まっていた時間が動き出したみたい」 “あの子”とは、ほこ美のことなのだろう。海里も、ほこ美のおかげで自分が変わり始めたのは分かっているはずだ。 しかし、海里はほこ美に「いい加減にしてくれよ。俺は、ここ(試合会場)で、人を殺してる。本当は、ここにいるのも、吐き気がするんだよ。もう、こっちに入ってくんな!」と強く当たってしまった。これは、すべてをさらけ出すことができるからこその言葉なのか。それとも…?
7年前の希望に満ち溢れた海里も良い!
ちなみに、第4話で玉森は、7年前の海里を演じている。現代では、長めの金髪で気だるめな雰囲気を纏っているが、7年前は『梨泰院クラス』のパク・セロイ並みに短い黒髪だったようだ。表情ひとつ取ってみても、希望に満ち溢れている感じで、今とは大違い。 それだけ、あの事故が海里の心に暗い影を落としたのだというのが伝わってきた。最終回では、海里のあの笑顔を、また観ることができるのだろうか。ほこ美に殴られたあと、あんな笑顔を見せる海里がいてくれたらうれしい。 また、第4話のラストでは、海里が大地の墓に供えた花を、踏み潰していた人物が…。ちょっぴり怪しい雰囲気を纏っている悟(倉悠貴)かな…? と思ったが、なんと犯人は海里の恩師・羽根木だった。彼は、なぜそんなことをしたのだろうか。 それだけでなく、ほこ美の友人・撫(玉井詩織)が、奏斗(小関裕太)に想いを寄せていることが明らかに。そして、奏斗に好かれているほこ美への嫉妬心からか、「全然可愛くないし、女子力低いし、真面目でつまんない女。ほこ美が幸せになるのは、許せない」と陰口を叩くシーンまで。それぞれの“裏の顔”が怖すぎる。撫は、ほこ美の恋を邪魔するために、海里との関係に介入してくる可能性もありそうだ。 まさに、恋の矢印が入り乱れまくっている『あのクズ』。今後の展開も楽しみだ。 【著者プロフィール:菜本かな】 メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。
菜本かな