山形大などと連携、振興拠点に 米沢商議所の新会館、26年8月の完成めざす
米沢商工会議所は11日、同会議所会館(米沢市中央4丁目)の老朽化に伴い、移転新築する新会館の建設基本計画を明らかにした。県、市、山形大工学部と連携し、地域の産業振興拠点としての機能を持たせる。2026年8月の完成を目指す。 建設予定地は同市中央1丁目の旧ポポロ館跡地。愛称は西隣に位置する文化複合施設「ナセBA」に呼応し、「ナルBA」を案として示した。建物は2階建てで延べ床面積は約1940平方メートル。同商議所の他、米沢地域産業振興センター(仮称)、イノベーション連携拠点(同)が入る。日本政策金融公庫米沢支店など現会館の4テナントの転居を見越す。 イノベーション連携拠点は県が主体となり、山大工学部、市、同商議所と連携し、新たな産業の創出に向けた事業を展開する方針。今後、県と同商議所間で覚書を締結する予定で、工学部と地元企業のマッチングなどを想定する。市と同商議所が中心となり運営する米沢地域産業振興センターでは、創業支援、受発注支援などに取り組み、交流を通して新規事業を興すビジネスカフェの機能を設ける。
当初25年度の完成を目指していた。機能の検討に時間を要し、着工時期が24年度中から25年度中にずれ込んだ。現会館の解体を含め、総工費は約8億1千万円を見込む。資金は借入金、市からの補助金などに加え、会員らからの募金で賄う方針。 現会館の建物は1961(昭和36)年にスーパーとして建設。同会議所が取得、改築し、72年から利用してきた。 加藤英樹会頭は「地元企業の支援機能を強化し、中心市街地の人の動きを活発にしたい」としている。