米軍撤収が本格化 ハイマースを島外に空輸
今月23日から来月1日まで、全国各地で行われる日米共同統合演習「キーンソード25」に参加していた米軍の高機動ロケット砲システム「ハイマース」が29日正午すぎ、石垣島から引き上げた。13日午前に石垣島に初めて搬入されていた。演習期間の途中だが、米軍の資機材や関係者の一部が既に撤収を開始し、今月末は台風21号が接近するため、先島地方ではおおむね訓練が終了したと見られる。 「ハイマース」は、さまざまな種類のロケット弾・ミサイルを運用できる発射機。車両と一体化し自走できるが、今回は大型トレーラーの荷台に載せられて空港から石垣駐屯地まで移動していた。 駐屯地では、陸自の12式地対艦誘導弾や、03式中距離地対空誘導弾、米軍の多機能レーダー「TPS80」と共に敵を迎撃する訓練(非実射)などを実施。各発射機が敷地内に展開し日米の連携を確認した。 29日は、「ハイマース」を載せたトレーラーが午前10時ごろまでに駐屯地を出て、新石垣空港に入った。 米軍は空軍の多用途輸送機「MC130J」を新石垣空港に派遣。午前10時半ごろまでに到着し、「ハイマース」の搭載作業を開始した。 海兵隊員たち約10人と輸送機の乗員が協力し、同機の後部ハッチから「ハイマース」を搭載した。タイヤの空気圧調整や高さ計測などに時間を要し1時間以上をかけた。 その後、隊員たちは自分の荷物なども積み込み、同機に搭乗。正午すぎに離陸した。 続いて、既に到着済みだった米海兵隊の空中給油機「KC130J」が同じ場所に駐機。後部ハッチから貨物を搭載し午後2時前に石垣を離れた。