15日午後 九州各地で土砂災害警戒 近畿や関東も警報級大雨の恐れ 天気急変に注意
今日15日(月:海の日)午後は、広い範囲で大気の状態が不安定。記録的な大雨となっている九州では、少しの雨でも土砂災害など厳重に警戒。近畿や関東でも局地的に雨雲が発達し、警報級大雨の恐れ。ゲリラ雷雨による道路の冠水や川の増水などに注意・警戒が必要です。
大気の状態が不安定
3連休最終日の今日15日も、梅雨前線が列島を横断するように停滞。前線に向かって、非常に暖かく湿った空気が流れ込み、西日本~東日本の広い範囲で大気の状態が非常に不安定となっています。 今夜にかけて、西日本~東日本では発雷確率(雷が発生する確率)が高く、特に、近畿や関東甲信では70%前後と高くなっています。 また、晴れている北日本も、午後は気温の上昇や上空の寒気の影響で、大気の状態が不安定となるため、天気の急変に注意が必要です。
九州各地 少しの雨でも土砂災害に警戒
九州では大雨のピークは越え、線状降水帯の恐れはなくなりましたが、降り始めからの雨量が400ミリを超え、平年7月のひと月分の雨量を超えている所があります。 【降り始めからの雨量(15日10時まで)】 鹿児島県さつま町紫尾山 544.0ミリ(10日23時~)7月平年の9割 宮崎県えびの市えびの高原 408.0ミリ(11日0時~)7月平年の5割 熊本県水俣市 401.5ミリ(10日3時~)平年7月ひと月分 今夜にかけて、局地的に1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降る見込みです。これまでの記録的な大雨で地盤が緩んでいるため、少しの雨でも土砂災害や川の増水・氾濫、低い土地の浸水に厳重な警戒が必要です。
近畿や関東甲信など警報級大雨の恐れ
15日午後は、広い範囲で大気の状態が不安定。特に、近畿や関東甲信などで、局地的に雨雲や雷雲が発達する見込みです。日が差している所も油断禁物。今夜にかけて、急な激しい雨や落雷、竜巻などの突風に警戒が必要です。発達した雨雲がかかり続ける場合は、警報級大雨の恐れがあるため警戒が必要です。
大雨の時に危険な場所
大雨時、安全を確保するために以下の点に注意してください。 ①河川や用水路には近づかないでください。普段は流れの遅い河川や用水路でも、大雨によって水かさが増したり、流れが速くなったりします。増水した用水路は道路との境目が分からなくなっていて、足を取られるおそれがあります。 ②運転の際は、アンダーパスなど低い道路は避けるようにしてください。低い道路には雨水が流れ込みやすいため、すぐに冠水してしまうおそれがあります。車が水没して故障したり、水圧によって、ドアが開かなくなったりして、車内に取り残されると、非常に危険です。無理をして通らず迂回するなどの対応をとってください。 ③山などの急な斜面はいつ崩れるか分からないため、決して近づかず、斜面とは反対側に避難するようにしてください。土砂災害警戒情報や大雨警報の危険度分布を細かく確認して、状況を常に把握するようにしましょう。 ④地下は浸水するおそれがあるため、雨漏りなど異変を感じたら地上に移動するようにしてください。地下では、危険を察知することが遅れてしまいがちです。こまめに気象情報を確認し、速やかに地上に移動できるようにしておきましょう。 ⑤上流にダムのある河川の近くに住んでいる場合は、ダムの水位情報を確認するようにしましょう。大雨が長時間にわたって降り続くと、ダムは決壊を防ぐために放流を始める場合があります。
日本気象協会 本社 福冨 里香