介護士の平均年収は「約400万円」、看護師は「約500万円」。どちらも大変な仕事なのに、年収に100万円も差があるのはなぜでしょうか?
介護士と看護師は、どちらも人の生活や命にかかわる大変な仕事です。しかし、介護士と看護師では年収に大きな差があるとされています。 そこで本記事では、介護士と看護師の給与や年収について解説します。仕事内容の違いや、今後の取り組みも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
介護士と看護師の仕事内容
まずは、介護士と看護師の仕事内容を解説します。 ■介護士 介護士は、高齢者や、障害があり自立して日常生活を送ることが困難な人などの援助をします。 社会福祉施設に入所している人やデイサービスで利用する人々のお世話をする介護士を「施設介護員」、要介護認定や障害支援区分の認定を受けている人々の住まいを訪問して、援助を行う介護士を「訪問介護員」と呼びます。 介護士の仕事は、食事・入浴・排せつなど生活全般の世話をしたり、体を動かすための介助をしたりといった利用者のケアを行うことがメインです。生活のお世話のほかにも、生活相談員・看護師・栄養士などの専門職スタッフとも連携し、さまざまな方位からサポートします。 厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、「訪問介護員」になるには「介護職員初任者研修課程」を修了する必要があります。3年以上の実務経験を積み、「実務者研修」を受講して国家試験に合格すると「介護福祉士」の資格を取得できます。 「施設介護員」は入職にあたっての学歴や資格は特に必要とされていませんが、大学や専門学校などで社会福祉について学習し、「介護福祉士」などの資格を取得した人が多く働いているようです。 ■看護師 看護師は、病気やけがの治療を受ける人や介護を必要とする人、心身の健康上のさまざまな問題を抱えながら生活する人などを「診療の補助」および「療養上の世話」を通じて支える仕事です。 医師が診断や治療を効果的に進められるように、診察や検査、処置を補助するほか、医師の指示を受けて採血や注射などを行うこともあります。医師の判断を助けるため、変化しやすい患者の状態を把握しなければなりません。 また、医師・薬剤師・栄養士などの専門職種とともに医療チームの一員として参加するため、さまざまな連携が必要です。「job tag」によれば、看護師になるには、看護大学や看護師養成所などで専門教育を修めたのち、国家試験に合格しなければなりません。