柳葉敏郎、『室井慎次』観た娘から涙の電話「お父さん、演じてくれてありがとう」
舞台あいさつではティーチインも実施。通常はスタッフが観客へマイクを届けるが、この日は、柳葉自身がマイクを持って客席を走り、観客に直接マイクを渡し、質問を受けるという斬新なスタイル。劇場内から「キャー!」と歓声があがる中、飛び出した質問は柳葉宛てはなく、くうが・こうがへの質問だと判明。柳葉は「俺へではないのか!」とガッカリし、会場は爆笑の渦に包まれた。
別の質問では、こうがが観客にマイクを運んで質問を受けることに。「室井家で食事のシーンが多かったが、何が一番美味しかったですか?」と質問されたこうがは、「コロッケが美味しかったです」と回答。くうがは「オムライスです」と答えたのに対して、本広監督と亀山プロデューサーは、このオムライスが過去作品に関係するアイテムだと強調。「踊る」シリーズの過去作も観直してほしいとアピールした。 柳葉は最後に「室井慎次という男と付き合って27年。自分にとってはかけがえのない存在で、今思うとこの仕事を断らなくてよかったなと思っています」とあいさつすると、実の娘とのエピソードを告白。「先行上映で、娘が観てくれました。電話があり、電話先の娘はものすごく嗚咽をしていたので、何があったのかと心配していたら、『お父さん、演じてくれてありがとう』という言葉をもらいました」と打ち明け、「亀山さん、本広監督、ありがとう。室井に教えてもらったことをこれからの糧にしていきます。室井という男の生きざまで感じた何かを皆さんの環境の中で活かして、時々室井を思い出していただければと思っています。ありがとうございました」と熱い言葉で締めくくった。(編集部・倉本拓弥)
『室井慎次 敗れざる者』『室井慎次 生き続ける者』は全国公開中