全米女子オープン優勝・笹生優花選手に注目! まさに“努力の人” 驚きエピソードとは?
◆幼いころからプロを見据えて猛特訓
吉田:そんな笹生選手のプレースタイルは、小さな頃からの積み重ねによって完成されたようです。 舩越:彼女には、遠くを見る部分と近くを見る部分の視線の向け方があると思います。彼女はフィリピンで生まれて4歳までフィリピンにいたのですが、5歳から日本に来ました。その頃にプロゴルファーを目指そうと思い、練習環境のいいフィリピンに行ったほうがいいよねということで、8歳からフィリピンに行きました。8歳の時点でプロになる将来をしっかり見ていたわけですよね。視線は遠くにやっている、だけども遠くや上ばかり見ていて足元が見えなくなってしまう、灯台下暗しのようになってしまうということではなく、日々の努力を重ねています。 これも有名な話ですが、おもりを足につけて歩いたり走ったりするという厳しい鍛錬をお父様から受けていました。とにかく地道な努力ですが、「巨人の星」の星飛雄馬のようですよね。ゴルフだけではなく、将来はアメリカに行って世界で活躍することを考えた際に、絶対に英語力はつけとかないと困る。英語はできたほうがいいということで、10歳から英語のレッスンに通って、3年間ゴルフの練習をした後に英語の学校に通っていました。とにかく努力努力ということをやってきたと思いますね。 ユージ:笹生選手とお父様のエピソードは有名ですが、本当に二人三脚で頑張ってきたのですね。優勝したときにお父様が横にいたのが印象的だと思っていました。最近では珍しいタイプのアスリートかもしれませんね! 吉田:ちなみに、笹生選手が日々の努力を重ねる姿について、舩越さんがすごくビックリしたというエピソードがあります。アメリカを転戦するときに、ほとんどの日本人選手はマネージャーやキャディー、トレーナーの人たちなどと一緒に移動することが多いのですが、笹生選手の場合はお父さんと2人で行動しているそうです。なぜ少人数で動くかというと、そのほうがなんでも自分でやろうとするので、自立心や行動力が生まれるとのこと。困ったときに解決策を自分で考えるようになればクリエイティビティーが養われる。それがゴルフに活きると考えるからだそうです。 ユージ:もう1つ、驚きのエピソードを伺いました。アメリカのとある空港に着いてバゲージクレームで荷物を受け取ったときに、普通はカートに乗せてレンタカーのシャトルまで行くのですが、笹生選手はカートを借りずに担いでいくそうで、その理由を聞いたところ「アメリカはカートが有料なので節約にもなるし、荷物を担げば自分の筋力も鍛えられるから」と答えたそうです。「そういう日々の努力が、彼女の強さの礎になっているのではないか」と舩越さんは話していました。