24年1月は「新NISA」や日銀の「新たな物価見通し」に注目【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフリサーチストラテジスト】
※本稿は、チーフリサーチストラテジスト・石井康之氏(三井住友DSアセットマネジメント株式会社)による寄稿です。
2024年1月の注目イベント
■米連邦準備理事会(FRB)は12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を据え置くとともに、2024年に0.25%の3回分に相当する利下げを実施する予想を示しました。パウエル議長は会見で、利下げに関する議論を始めたことを認め、FRBが「ハト派」に転換したとの見方が広がりました。足元の物価指標は依然として目標水準を上回っているため、FRBは次回1月のFOMCでは政策金利を据え置くとみられます。 ■日銀は12月の金融政策決定会合で、大規模な金融緩和策の現状維持を決めました。植田総裁は会見で、物価目標の実現に対し「確度は少しずつ高まっているが、賃金と物価の好循環をなお見極める必要がある」と述べました。日銀は賃金の動向をにらみつつ、マイナス金利政策解除に向けて見極めの段階に入ったとみられます。1月会合では、政策変更が近いとみられる日銀の新たな物価見通しが注目されます。 ■中国では、11月の消費者物価上昇率が2ヵ月連続でマイナスになるなど、デフレ懸念が強まっています。こうしたなか発表される10-12月期のGDP成長率は、2024年の世界経済を見通す上でも注目されます。 ■日本では、新しい少額投資非課税制度(NISA)が始まります。株式市場への資金流入が期待されます。 (2023年12月27日) 石井 康之 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフリサーチストラテジスト ※上記の見通しは当資料作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。今後、予告なく変更する場合があります。 ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『24年1月は「新NISA」や日銀の「新たな物価見通し」に注目【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフリサーチストラテジスト】』を参照)。
石井 康之,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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